恐怖のニシ貝

2014-12-26 00:00:14 | あじ
年末も押し詰まっているのに、まだ忘年会をやっていて、倉敷の由緒ある料亭で登場した一品のこと。

nishigai


ニシ貝の壺焼。

サザエよりやや大きめな巻貝。

ニシということばから連想するのがタニシである。どうもタニシの仲間を食べるのは・・

そして、数十年前だが、巻貝の壺焼を食べて、当たってしまい一週間寝込んだことがある。たぶん、肝の部分だろうと思って、それ以降なるべく食べないようにしている。肝の部分は、ちょっとノーマル料理じゃないような気がする。

で、食事は料亭なので、一品ずつ登場して、食べ終わると次の料理が出る。つまり、ニシ貝をどうにかしないと、前に進めない。

で考え出したのが、中身を全部取り出して、固い身の部分だけを食べて、肝の部分は貝の奥に押し込んで、隠してしまう方法。なんとなくうまくいったのだが、・・

器を下げてもらう時に、気付かれてしまった。

「お客様、まだ奥の方に肝が残っています」

「いや、とれなくて奥の方に入ってしまってね・・」

「では、出してあげましょう」ということになって、つまようじで肝を取り出され、肝だけを皿に盛られてしまったわけだ。

まあ、若干、腹が張るような気がするも、まだ症状は出ていない。


後で調べてみると、ニシガイは赤ニシガイというそうで、やはりニシはタニシのニシと同じ「螺」の字を書く。巻貝の総称らしい。だからニシガイこそキングオブ巻貝なのかもしれない。味がサザエに似ていることから、サザエのニセモノに使われているそうだ。実際には、ニシガイの方が淡白な味だ。

たべるならツブ貝と思うが、ツブというのは「螺」の別読みだそうで、これもただの巻貝を意味するような名前だ。

しかし、どうも忘れたころに現れるのが巻貝の肝のような気がする。巻貝はいずれも獰猛な肉食系だそうで、巨大な巻貝の中に引きずり込まれるような夢をみそうだ。