国際空港の機音は?

2005-06-23 21:46:52 | 市民A
eefdec89.jpg少し前に成田空港へ行った。と言っても、行って帰ってきただけ。パスポート不要だ。そして梅雨。野暮用中の野暮用。「お迎え」。ちょっとした仕事のお客様。こういう一つ一つムダっぽい努力の積み重ねが成功に近づくことがある(とも言い切れない)。そして普通に日本語の堪能な日本通の人がやってきた。つまり「お迎え仕事」は無駄足だったわけだ。普通に京成で都心まで雑談。こちらは焼肉とメガネ男の話ばかりして、あちらは神社の話ばかりする。

めったに乗らない京成電鉄なのだが、車窓からの景色で、北習志野の水田の中にオランダ国旗が掲げられた風車が回っていた。あれは一体、何だったのだろうか?

ところで、せっかく成田空港まで行くので、午前中に、ちょっとだけ取引関係がある近くの会社2社を訪問したが、話は暗い。不景気らしい。つまり、成田空港の寄港便数が延びないそうだ。各航空会社がSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)に取り組み、方面別最適機体を選択するため、空席率が減り、その無理、無駄で食っていた空港周辺企業におカネが落ちないそうだ。たとえば、NY便にはビジネスシートの多い機体、観光客の多いローマ便にはファーストクラスのない機体とか分けたり、遠距離は燃費のいいB777を使ったりとかだそうだ。さらに空港使用料の値下げ(平均20%)が始まる。機体別の設定により、新型機へのリプレースが進んでいるA社には有利で、旧型のジャンボ比率の高いB社には燃費の不利だけでなく空港使用料も不利になる。成田空港の利用料は、10月から、機体ごとに騒音量により6段階に単価設定され、機体重量に掛けられることになる。つまり、B747のような旧型機は騒音量と重量の両面で不利になる。エアバスのA380はかなり有利になる。B747-400は約350席で395ton、B777-200ERは291人席で293ton。A-380は280tonと軽く、席数は555から840席の間で各社が決める。


また、気がついたのだが、空港の周辺で営業している私設の駐車場群だが、はげしい値下げ競争になっている。1日500円で90日まで5000円というような看板が乱立している。以前利用したときは1週間で9000円位だった記憶があるのだが。これも空港内の正規駐車場料金が値下げになったことに起因するそうだ。

要するに、空港の国際競争力をアップするために、コスト保証型のソ連型経済が崩壊し、自由主義経済に移行中ということのようだ(10年遅い)。というようなことを説明していただいた方にも、早期退職制度の説明書が届いているそうだ。聞くと悪いので、話の断片から察するに、給料大幅ダウンか割増退職金かの選択。「アメとムチ」ならぬ「ヤキゴテかムチか」ということかな・・

そして、その内向き下向きムダ足の1日はさらに逆回転を続け、不毛な接待数件の空約束が成立。やはり、規制の多い産業には将来性はないのかなって暗鬱な気持ちに沈む。だからといってそれで数十年やってきた人たちも辛いのかな。

ところで、手段は数多く増えてきたが、いつまでたっても、成田空港と都心を結ぶ交通はしっくりこない。都内の乗換えを間違えて、お客様に笑われてしまった。成田北ウィングのリムジン案内所には従業員の20倍くらいの外国人トラベラーが列など作らず群がり、自分勝手に行き先を叫び、道聞きシステムは完全に崩壊していた。

 梅雨空に国際空港機音重し (葉)

F1アメリカGP,後始末と責任たらい回し

2005-06-23 21:45:25 | スポーツ
f684dabf.jpg20台中、14台がスターティング・グリッドに入らず、6台での仲良しレースになった19日のF1アメリカグランプリだが、当事者たちはさっさと逃げ出し、次の7月3日のフランスGPの準備に向かったのだが、後に怒りと失望と訴訟のネタを残したようだ。

その前に、このF1という世界最大規模のスポーツイベントだが、このイベントを牛耳るドンがいる。通称バーニーことバーナード・エクレストン。FOA(F1管理会社)という会社で、FIA(国際自動車連盟)からF1の興行権を2010年まで契約している。最大の利権は、テレビ放映権で、世界各地のテレビ局(日本ではフジ)から巨額な収入を得ている。以前のblogで、チームもスポンサーもサーキットも自動車会社もタイヤ会社もみんな赤字だ、と書いたが、FOAだけは別なのだ。そして世界各地のテレビ会社は、買った番組にコマーシャルをつけて元を取るということになる。(企業が払った宣伝広告費を誰が負担するかという話は省略)

つまり、レースのレギュレーションを決めた(あるいはコース変更を拒否した)のはFIAだが、実際の興行はFOAが担当したという無責任構造が存在するわけだ。

そして、羅列的に書くと
1.インディサーキット側がチケット代(12万人分?)返金を検討。FIWとFOAの共同責任として訴訟を検討。
2.インディサーキットは、「来年はインディでは開催しない」と宣言。
3.FOAのドン、バーニーはFIAの決定に不満ありと表明。
4.FIAはミシュラン(タイヤ)に15億円の損害賠償請求を検討と表明。
5.FIAは棄権した7チーム(ミシュラン使用)を召集し、出場しなかった理由を詰問。
6.フェラーリチームは唯一、コース改造に賛成しなかったと言われていたが、会議に呼ばれなかったと発表。
7.ファンが集団訴訟の動き。FIAとFOAとミシュランとサーキットを包括的に訴えるとのこと。

みんな、アメリカで裁判はやりたくないだろう。何しろ、弁護士費用で破産してしまうからだ。

責任の「たらい回し」という日本語が直ぐに浮かぶが、英語では何というのだろうか?「ロシアン・ルーレット」かな・・・