古墳時代(14)
行者塚古墳(1) 古代からのタイムカプセル
加古川市行者塚古墳(ぎょうじゃづか)古墳は、神野町西条の城山(じょやま)から東に続く加古川左岸(東岸)の丘陵に築かれた前方後円墳です。
かつて、この辺りには、古墳時代後期の群集墳が多数存在していましたが、そのほとんどは昭和38年(1963)よりはじまった宅地開発にともなって姿を消してしまいました。
今は、規模の大きな行者塚・人塚・尼塚が残るのみです。
ここは、昭和48年(1973)「西条古墳群」として国の史跡指定を受けました。
行者塚古墳の第一次調査(1995)、第二次調査(1996)の調査は、驚くべき内容を明らかにしました。
その一部を『行者塚古墳(発掘調査報告)』(加古川教育委員会・1997)に見てみます。
なお、他の人塚・尼塚および西条廃寺については、後に紹介しましょう。
現在、行者塚古墳は、加古川市山手二丁目となっていますが、山手二丁目は、元八幡町中西条と神野町西条の一部が、宅地造成に伴い、昭和58年11月21日新しく設営された地域です。
行者塚古墳は、古代の不思議をいっぱい詰めたタイムカプセルでした。
「行者塚古墳の秘密」を、紹介しましょう。(no4766)
*写真は、行者塚古墳から発見された帯金具。
『行者塚古墳(発掘調査報告)』(加古川市教育委員会)参照