ビワの花です。今ごろ開花し、来年の6月に実が成ります。
この写真もそうですが、私の近所にはビワを庭に植えている家がたくさんあります。ところが、地方によって絶対に庭木に使わないところもあるようです。
「庭にビワがあると身内に死人が出る」「屋敷内にビワがあると病人が絶えない」「ビワは植えた人の死を待って開花結実する」など不吉な言い伝えが残っているからです。まるで死神扱いですね。
(ビワの葉は大きな楕円形で葉脈が明確)
その一方で、例えば静岡県のように、悪疫を予防するとか魔除けになると言って積極的に庭に植える地方もあります。実際、漢方では湿布薬としてビワの葉を使い、「大きな薬効がある王様の樹」という意味で大薬王樹(だいやくおうじゅ)と呼ぶそうです。地方によってまったく正反対の意味があるのは興味深いですね。
アメリカではJapanese Plum(スモモ)とかJapanese Medlar(カリン)と表記しますが、ビワは日本自生説と中国原産説があってはっきりしません。学術的にはバラ科ビワ属の樹です。