樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ハエが群がる花

2006年12月15日 | 木と鳥・動物
ヤツデという樹があります。日陰でも育つので、昔からトイレや風呂の横などジメッとした場所に植えられています。わが家の北側にも1本あります。
そのせいか暗いイメージがあって、日本ではあまり人気者とは言えませんが、欧米では人気が高く、アオキとともに庭園樹の双璧になっているそうです。ちなみに、アオキもヤツデも日本特産です。

      

名前は「八ツ手」ですが、実際には葉は7裂か9裂で8つに裂けることはありません。別名「天狗の葉うちわ」。天狗が棲むと言われる京都の鞍馬寺の寺紋はこの葉がモチーフになっているそうです。
以前読んだ本に「ヤツデの花にはギンバエが群がる」と書いてあったのですが、うちのヤツデにはそういう現象がないので「本当かな?」と思っていたら、散歩コースにあるヤツデの花にハエがたくさん集まっていました。

      

ハエだけではなく、アブのような虫もたかっています。花と昆虫は切っても切れませんが、ハエが好きな花というのもあるんですね。
ヤツデは薬用植物としても利用されていて、葉や根皮に含まれるサポニンが去痰薬に使われるそうです。
コメント (8)
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