ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

動くテレミン

2006-11-13 04:06:24 | CD/DVD
昨年リリースされていたモノであるが、最近入手したのでご紹介を。アルバムのタイトルは「the early gurus of electronic music:1948-1980」で、直訳すれば「電子音楽の初期の導師たち」といったところ。これは3枚のCDと1枚のDVDがセットになっている。CDのほうはクララ・ロックモアの奏するテレミン(テルミンともいう)を皮切りに、まあいろいろな作品がてんこもり。内容の詳細についてはリンク先をご覧いただきたい。いずれにしても電子音楽マニアにはヨダレものであることは間違いない。

むしろワシが面白いなと思ったのはDVDのほう。映像があると、やっぱり楽しいわい。ロックモアはしゃべっとるし、その楽器の生みの親であるレオン・テレミンが楽器のレッスンをしているのだ! うへへ、テレミンが動いてるぅぅぅぅ(笑)

動いているといえばこの人を忘れてはいけない。そう、ミルトン・バビットである。映像では一応インタヴューということになっているが、インタヴューどころか、もう独演会。一見、ガマガエルみたいな風貌で、口数が少ないだろうと思いきや見事に裏切られる。低音で、しかも早口でしゃべる、しゃべる。その内容にはわかりにくいところもあったが、この人の頭の回転がムチャクチャ速いことはわかった。

ちなみに、彼が語っていた音高集合論(pitch-class set theory)というのは音楽の理論分析をする方法論のひとつで、アメリカの学者たちがよく用いているもの。そもそも音高集合論なるものは著名な音楽学者アレン・フォートが1970年代前半に提唱し始めたもののようだが、それがアメリカの理論分析の主流となったのは1990年頃前後ではなかったか。記憶があやふやなので正確なところ自信はないけれど。興味ある方はラリー・J・ソロモンによる集合論入門のサイトをご覧くだされ。まあ、これをいきなり見てもチンプンカンプンだとは思うけどね。

そうそう、DVDの話に戻ろう。映像のなかには1970年代に制作されたものもいくつか含まれている。これを見ると、もうサイケデリックな世界ですよ、ホントに。ワシの頭のなかでは、もう当時のピンク・フロイドやらマイク・オールドフィールドやら、イエスやらが走馬灯のように現われて、これらの映像とダブる、ダブる。

あ、そうそう、この企画モノはシンセの神様ロバート・ムーグの思い出として作られたらしい(ムーグについては「2005年8月24日のブログ」を参照)。だから生前のムーグも当然このDVDの最後に登場する。

いやー、いろんな意味でこれは面白い商品だわ。
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