最近はもう午前4時半すぎになると空はうっすら明るい。考えてみればあと2ヶ月ほどで夏至だもんねえ。時間の経つのは本当に早いなあと思うこの頃。
さて、エルンスト・トッホ(1887-1964)の交響曲全集を見つけたので購入。トッホはオーストリアに生まれたが、ユダヤ系だったため1935年にアメリカへ亡命した。作曲活動はもちろんウィーン時代から行なっていたが、最初の交響曲を書き上げたのは1950年。つまり63歳の時の作品というわけだ。以後1964年に亡くなるまで全部で7つの交響曲を完成させている。今の感覚でいえば定年を迎えてから次々と大作にチャレンジしたことになる。そう、まさに怒濤の快進撃だ。
作曲するにはもって生まれた才能のほかに、相当の気力と体力を必要とする。最後の3つの交響曲なんて、もう半分カンオケに足が入っちゃってる時に作曲したんだから驚かざるを得ない。《第5番》と《第6番》が1963年、そして《第7番》が死の年に書かれたんだからねえ。それだけからしても常人では考えられないパワーがこの人にはあったのかとも思う。
トッホの作風は《第1番》から《第7番》までさほど変化があるわけじゃない。晩年のたった14年ほどの間に劇的な変化を求めるほうが無理というもの。まあ、モロ前衛という感じではない。比較的聴きやすい作品といえるだろう。逆に言うならこれといった特徴がないのだが…。
今回入手した3枚組のセットはかつて単発で発売されたものをまとめたもの。録音年は1995年から2002年の間である。おそらく単発ものの解説をそのまま流用したのだろうが、同梱のブックレットも3冊ある。このうち、《第1&4番》と《第2&3番》の解説を担当しているコンスタンツェ・シュトラッツは読み応えのある文章で感心するが、残りの《第5~7番》の解説を書いているローレンス・ヴェシュラーのはいただけない。少なくとも作品についてほとんど触れていないからである。まあ、どこにでもクソなライターはいるので今さら驚かされないけれど。
興味のある方は聴いてみてはいかがだろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/b5/d1ab0618e881a83ce0ad0353b1ac9608.jpg)
作曲するにはもって生まれた才能のほかに、相当の気力と体力を必要とする。最後の3つの交響曲なんて、もう半分カンオケに足が入っちゃってる時に作曲したんだから驚かざるを得ない。《第5番》と《第6番》が1963年、そして《第7番》が死の年に書かれたんだからねえ。それだけからしても常人では考えられないパワーがこの人にはあったのかとも思う。
トッホの作風は《第1番》から《第7番》までさほど変化があるわけじゃない。晩年のたった14年ほどの間に劇的な変化を求めるほうが無理というもの。まあ、モロ前衛という感じではない。比較的聴きやすい作品といえるだろう。逆に言うならこれといった特徴がないのだが…。
今回入手した3枚組のセットはかつて単発で発売されたものをまとめたもの。録音年は1995年から2002年の間である。おそらく単発ものの解説をそのまま流用したのだろうが、同梱のブックレットも3冊ある。このうち、《第1&4番》と《第2&3番》の解説を担当しているコンスタンツェ・シュトラッツは読み応えのある文章で感心するが、残りの《第5~7番》の解説を書いているローレンス・ヴェシュラーのはいただけない。少なくとも作品についてほとんど触れていないからである。まあ、どこにでもクソなライターはいるので今さら驚かされないけれど。
興味のある方は聴いてみてはいかがだろうか。
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