湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

風邪に流された一日

2007-11-22 07:28:51 | 引きこもり
朝9時すぎに電話で起こされた。家を定時に出たのに、到着時というのに本校に到着していないという。これならただの「さぼり」だが、前日母親と激しくぶつかり、今朝母親の財布がなくなっていたということで、騒ぎになっていた。行き先が見当がつかないかというので、私は騒ぎすぎではないかと担当者を問いただした。すると「死んでやる」という走り書きがあったのだという。死ぬのに金がかかるのかと言ったら、担当者が電話を切った。

何のことはない、彼の母校、谷口中のまわりを歩いていたのだった。家族がみつけ、家に連れ帰った。財布は持ち出していなかった。

彼は不登校を始めてから、高卒資格認定試験を受けていた。結局私の睡眠時間は、まったく取れなかった。蒲田に巡回が入っていたが身体がじんじんと脈打っているので、休むことにした。騒動があった子の母親から、謝りの電話が入ってきたと、また連絡が入り閉口した。騒ぎの元の走り書きは古い物らしい。

午後は15時からNPOサポートちがさきの全体会だった。平日昼間の集まりに出てこれるメンバーは決まってしまう。継続論議をしているうちに、風邪薬が効いてきた。意識ははっきりしているのだが、身体が別の入れ物のように重く感じられた。

夕食の買い物を済ませながら、携帯でアマゾン・コムで友人の娘さんのクリスマスプレゼントを贈った。ひにち指定をつけて、一件落着。

帰宅してヴォルザガの「社会的企業」の続きを読むが、字がまったく頭にはいらない。夜の巡回も日送りしたので、ストーブ抱えてチラシの整理をはじめていた。

0時。夜間傾聴が始まった。ひとりは私と同じように風邪を引いているので、専用携帯で話すことをやめ、メールにした。

身リハ協のパソボラ講座のとき、「精神障碍の方にはメールは不向き」という指摘があったことを思い出していた。行間に埋め込まれた状況や感情を推察することで、そこに「妄想を膨らませてしまう」というのだ。語り言葉よりも書き言葉は吟味の時間がいる。それが妄想を生み出すというのだ。

私は高機能自閉症の方との接点が多い。書き言葉は比喩・暗喩の部分に注意しないと、字面通りの解釈をしてしまう。「そこから妄想が膨らむ」と言うのは、やはり精神障碍の領域からのコメントだなと思う。一方パーソナリティ障碍の方の場合、文面は対人間の弾力ある会話にはならない。相手が見えぬ分、自分の見えていると思っている世界を克明に描いて、相手に投げ出して伝えようとする。ここも妄想という世界とは違っている。

妄想というとき、それは自己表現の過程ではなく、先方(相手)の言説の解釈のところで、際限なく解釈が広がっていく異常をさす。たしかにこのタイプの方にはメールはしんどいかもしれないが、話すことによって、妄想の隙間を泳ぐように言葉と実在感を重ねていく。ともに流れることによってお互いが変わっていく。妄想は避けるものとは限らない。

今回の傾聴で、ひとりは家族の言葉を延々と書き連ねた。もうひとりは、趣味の世界をトリップした。しかし私には、前者のほうに傷を感じる。後者の方は、語るべきことが内発力を弱めて、私とつながるための刹那の話題をだしているという意味で、彼が意識して流していたからだ。

結局5時前まで話してしまった。


夜間傾聴:*****
     某レギュラーさん

<気になる記事>
「平塚市議会:自殺防止条例提案へ 自治体独自は全国初」毎日・神奈川版

(校正2回目済み)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 流されるような一日 | トップ | 11/23~25は横浜でLD学会が... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

引きこもり」カテゴリの最新記事