2021/11/29 記
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「ETV特集「ドキュメント 精神科病院×新型コロナ」」を見た。
精神科病院は、社会的隔離の施設として機能している。人権を無視した日常管理は壁の向こうの出来事として、見たくないかくされた社会として機能している。その劣悪な環境を新型コロナが襲った。職員を含む大きなクラスターが発生しても、満足な改善の気配もなく、社会に報告する機会もない。収容されている人々は、いわぱ棄民である。
東京の松沢病院の取材があって、コロナ感染者を隔離する環境がなく、個室がなく相部屋で皆、過ごしている。
映像が少ない精神障害の番組。クラスターの感染者数は、全国の日々のなかにカウントされているのだろうか。数少ない一見の番組。
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母がリハに出かけている間に、藤沢にでた。寒くなってきたので、倉敷行の交通費を使って、自分のブレザーやジャケットを買うためだった。はじめ茅ヶ崎のイトーヨーカ堂に行って驚いた。ジャケットがないのだ。店員に聞くと置いていないというのだ。シーズンオフという意味らしい。
それで藤沢にでてきたのだが、悲しいかな私の目では、広い売り場がよく見えない。あちこちにあり、とにかくひろすぎるのだ。とりあえずダウンジャケットを買ったが、試着して鏡の前に立つが、私の鏡像がかすみ、細部がわからないのだ。
つぎにブレザーに至っては、まず、売り場がわからない。服が近寄らないとわからないのだ。それらしい場の店員に、「視覚障害がある。ブレザー選びを手伝ってもらえまいか」と頼み込んだ。
持ってきた服が8万8千円。くじけた。「お安くなっています」といわれる。「遊ばれてるなー」の気分。
他店をさがす。
はじめ持ってきたのが3万8千円。廉売店のもので沢山なのだが、目が悪いので、経験の少ない店員さんで失敗したくないから、専門店なら安物でも、店のプライドで安心できるものをえらんでもらえると考え、こちらに来たのだと語り、さらに「3万以下はないか」とぶつけた。それでも瞬間、鼻先で笑う表情が見えたが、店長が出てきて何点か選んでくれた。
さらに悲しい事が重なる。黒と濃い青、濃い灰色の区別がつかないのだ。鏡の前に立っても、鏡像がぼけて細部が見えないと状態を説明して、見立ててもらった。
型が古いから2万でいいですというものに落ち着いた。対等の交渉の結果でもなく、予想より安価。どこが古いかわからない浅学の身、全然嬉しくない。目のことも、定年の身のことも目のことも入り混じって悲しくなった。帰りの食品売り場、清算セルフレジ、札を水平に入れるか垂直にいれるかわからない。係を呼んで、いれてもらう…ため息が出た。いつもなら、コロナを出汁にして、皆、客にやらせようとする魂胆が気に入らないと抗議になるのに、今日は凹んでしまった。
母との夕食は、いびつだが「オムライス」。日の丸の旗をたててやった。ざまあみろ。
(校正1回目済み)