⚫︎「防災(福祉)むかし話09〜個人として動く・友達と組む〜」
大災害は、君を高校生としての君と、被災下の一個人としての君に引き裂いてしまう。公と私のようなものだ。鍵は家庭。
私は訪問した被災地で、なす術もなくぼんやりしているハイティーンズと、生き生きととびまわっているハイティーンズを見てきた。活躍している彼らは、大人たちの手伝いはもちろんのこと、自分で隙間を見つけて独自活動を始めていた。その人数は少数だが、彼らの行動は、引き継ぐ価値がある。
阪神淡路大震災や有珠山噴火災害の災害地域FMのMCや取材記者もそうだが、東日本大震災のときの外部自主ボランティアの地元ナビゲーターも高校生世代がいた。「自主」とあるのは、独自目的を持った単独活動のボランティアで、理容・美容師のボランティアとか、上下水道工事・瓦屋根応急修繕ボランティアなどの専門職ボランティアがいたり、クレープやラーメン屋台が遠征してきた。どこでであったかは明確ではないが、いわゆる専門職ボランティアは、行政に直接連絡をとっていたようで、食物関連は、地元団体、たとえば中小企業団体や生協、高齢者施設が仲介していたようだ。
ハイティーンズは、どこでこれらのボランティアと出会ったのか気になった私は、その数人に聞くことができたが、納得したのは、親が自営同業者という共通点だった。もうひとつの共通点は、面白そうだからだった。友達口コミで広げ、押しかけ協力を申し入れ、災害という非日常の混沌を活かしたのだ。すごいと思った。だれも君を若造とはおもわない。協力の意思を受け入れるそういう不思議な時空が、被災地だ。自分は何ができるだろうと考えた時、出会いの活かし方を含んだ「技」があるひとと、「つるんだ」方が世界がひろがりそうではないか。かんじとっているなと私は納得した。土地勘という売り物ですべりこんだのだ。
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理容・美容師ボラは、避難所を巡回して、髪を整えてさっぱり気分を提供するのだ。避難所案内と、カットの手伝いや、おしゃべり参加をするのだ。気分転換のお手伝い。ただこれは、話題からいろいろな発見もあるだろう。
この活動は被災地に「絆(きずな)」という同業者ネットができ、私は茅ヶ崎の美容師さんと出会わせた。実は湘南の引きこもり青年の再チャレンジは、美容師選択が割に多いのだ。この企画に彼らを誘う下心があった。しかし交通費という初期投資が重く、実現できなかった。
しかし、理容・美容師のカット・ボランティアは面白い。足湯という活動もあるが、カット・ボランティアのほうが、サービスを受ける方の気遣いが軽く済むように思う。
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私のように福祉・教育・医療系の接点のある者は、自主ボランティアとの出会いはあるが、黙っていては出会えない。うろうろの勧め、飛田人間のような変人利用なとがいい。
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PT(Physical Therapist 理学療法士)とかOT(Occupational Therapist)って知ってますか。怪我した後、リハビリを指導している人たちだが、飛田はここにも割り込んだ。もと水泳選手のPTさんに足をねじられつつ、余計な話をした。1週間ぐらいでも、寝たまま治療後、立ち上がるとふらつくね。災害の時、高齢者が閉じこもり生活すると、歩けなくなる人が出てくるけれど、自主トレというか素人でもできるリハってない?ときいた。朝の体操ボラは聞いたことがあるけれど、大人数は気がひけて、いやというひとむけのリハ。
あるよ「かかと落とし」とかという。あ、いい。プロレス技じゃない。立って、背伸びして、踵をストンと落とす。骨に刺激を与え、屈伸を交互に入れれば筋肉衰弱防止になる。ボラになりそうと思い、その後PTさんの集まりの時、聞いた。
無理しない範囲ならいいんじゃないという。ただPTさんやOTさんは、病院や保健所の活動で、手一杯だから、やるのは無理という。
まかせなさい、ハイティーンが、爺婆見つけては、すっとん、すっとん。絵にならんかなあと。まだ技しってるし。今、妄想にふけっているのだ。変?
ちょっとだけ
めでたし、めでたし。
(校正1回目済み)