鶴嶺の高校生の皆さんが、訪問紙芝居終了から、来年度は改めてとして、退会することになりました。全員が自由意志かはわかりませんが、今は半数位の方が残っています。正直ほっとしています(感謝)が、説教ぽくない、事例中心のシリーズを時々書いていきます。茅ヶ崎高校生も、紙芝居、始めてくれるといいのですが。
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⚫︎「だから何なの23〜鶴嶺高JRC部しばしお別れ編〜」
来年幼児向け訪問紙芝居実現に期待して、ひとくぎりのシリーズを書きます。訪問紙芝居、ぜひ年中行事にしてください。
今回は伝えたいことのエッセンスです。
災害ボランティアは(便宜上ですが)ふたつの活動があります。ひとつは被災者支援、もうひとつは当事者活動です。
例ですが、台風10号が来ていますね。日本中、そしてあなたのところにも災害がやってきます。めぐりあわせの悪いことに、今の高校生世代は、自分の家族をもつころまでに、東南海トラフ地震や首都直下型地震という大災害を経験することになるでしょう。そのとき、各人がどう立ち向かうかというような、いわゆる当事者活動があります。
この当事者活動に取り組む若手の活動は、なかなか見当たりません。
どうしたら、被災回避できるかを取り組む技術的な活動はありますが、安全避難後破壊された地域で、行き詰まって孤立する激甚被災者といわれるひとたちがいます。能登半島地震は、被災者の中で特に深刻な孤立にさらされる高齢者・乳幼児・障害者や家庭の事情を抱えているひとや、引きこもっているひと、在日外国人たち、要援護者(要配慮者)は、他者の支援が必要です。災害は立場の弱い人を孤立させます。「放置してはいけない、でも、誰もが自分で手一杯だから」として、実は身の回りを知らない人が多いのです。
前のシリーズで私が書いた句は、私がひどい喘息で、救急入院を繰り返し長欠。高1を2回やったため、同じ先生が同じ場面で同じ冗談を言い、昨年聞いた生徒の応答を初めて聞いたように驚き、同じように感心していることをみてしまったのです。私の同級生が先輩、私の同級生は初体験ですから話ても通じません。授業はサバイバルになりました。その孤立の中で書いた句でした。
災害は家族を襲い、家が全壊したり、家族を失ったりと、事情を抱え込み、他人に語れず孤立しやすいのです。私は高校の体験から、他人になにができるかわからないけれど、孤立させてはいけないと思い、せめて、私はあなたのそばにいるよという活動の大事さを知っています。
高校生に高齢者は経験的にお相手は無理だし、そうすると、被災者支援の家財道具搬出手伝いとか、避難所活動補佐など、おまけで動く以外ないようにみえるし、大人たちもその程度にしか、みていません。
ところが高校生世代ならではの活動があります。
発災避難直後、家族は非常にいそがしくなります。財産保全・健康保全などです。被災証明書をとるために、自宅被災記録をとったり、仕事破綻回避、親族支援などの用があるのです。親に自由時間を与える活動が、まずは出発点になりますが、それは弟、妹の見守りや、同居高齢者の見守りがあります。
このつながりで、身近にいる小学生の遊び相手や、公的な、被災ペット保護支援、地元土地勘を活かした在宅避難者巡回の御用聞き支援、巡回活動ナビゲーターがあります。
災害はあなたたちを高校生と個人というふたつの顔を求めます。そのプライベートな顔のことを紹介し、公的な活動につなぐのが、私の役割だと思います。またあなたたちも被災し心身の困難にぶつかります。その話し相手になれれば幸いなのです。
防災紙芝居は、避難時の遊んでくれる兄ちゃん姉ちゃん、それは保育士さんの外側で応援することでもありますが、その幼い子とのお見合いでもあります。そういう裏の目的がありました。だからこそ、年一度のご挨拶と、災害ボランティアの入口に育てたいと、考えました。
災害はひとを孤立させます。あなたも事情を抱えます。その対処の知恵を育てるのも、この活動です。いや、育てるのは自分、私はきっかけなのです。
他の活動ではなく、まず災害ボランティアをしろなどと、そんなおこがましいことは言いません。ただ災害ボランティアは深いのです。ケアの世界と重なるのです。
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これからの紙芝居は、うまくいくかどつなわかりませんが、茅ヶ崎高校生に語りの中心がうつります。ですが、鶴嶺の経験が活かされます。よかったらグループを覗き続けてくだい。
まずは鶴嶺のみなさんとは、来年までのお休み。よかったら私を呼んでください。
以上
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(校正1回目済み)