2016/02/28 記
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「わーくNo.062」を書いている。「お薬手帳QRカード」の連載を書いている。
個人の発案で、それを現実化するために考察していると、思いつくことは誰も同じ事で、大手団体が大概先んじて換骨奪胎した実用提供を進めてしまうものだ。その違いは、便利と効率化の線上で開発されるために、それは、必要と事態改善の目的から発案されたテンションを失っている。その結果、自分が温めてきた肝心の目的が、かき消されてしまう苦い思いを蓄積して行くことになる。
以前、私は東北の被災者との長期連携のために、田舎(仮実家)作り・「民泊」交流の勧めを書いた。支援推進者の被災者との私的交流の話で、この私的根っこを育てることで、地域支援の腰が座る。ところが「民泊」は、被災者家族を見守ることであって、被災者家族の日常生活の中に支援者の受け皿を作れと、要求していることではない。被災者家族は民宿化せよという要求ではない。
ところがこの時期、東京オリンピックを頂点とした観光客優待の受け皿作りで、「民泊」を作れの提案が一気に始まった。儲け話に国際交流の調味料がかかったしろものだ。東北被災者との長期連携の「民泊」提案がこのころから、「民泊」という言葉から相手が抱くイメージが変化し、全く響かなくなった。今、この件で私の被災者家族交流の相手を育てることを始めているが、被災復興と重ねるように登場した東京オリンピックの欲ぼけが、「どこまで被災地を覆い隠したら気がすむのか」という、怒りの上乗せをするように「民泊」話が出ているようで、私は深呼吸を続けているのも事実だ。
ところが更に、被災時自己表現が困難な傷病者や乳幼児・障がい者・高齢者・在日外国人等、災害弱者(被災時要援護者)の、医療と保健・身元確認などのを担う医療関係者発行の医療情報カードの提案、これは急性期の病院の大混乱の後始末支援の意味や、避難所の体調管理の意味を含んでいたのだが、この目的に重なる行政提案がなされた。マイ・ナンバー制度である。住基カードの進化形として、行政の住民所得と納税管理の都合上生み出された制度で、そのカードの副次機能に病歴・既往症と生活個人情報を載せられるという形で、戸籍謄本を持って大根を買いに行くような違和感と、プライバシー漏洩への無頓着の中で、万能カードの常時携帯が推奨された。ところがこの提案がまた「副次的」なのだ。
これに対し、日本薬剤師会や日本調剤など薬局業務団体からは「電子お薬手帳」がアプリとして提供し始めた。たしかにこれは、被災時に効果が望めるものだ。しかし、スマホが使える健常者のためのもので、デジタル・デバイドの高齢者や、障がい者、子どもを救うものではない。誰が安定推進するのかというシステムも弱い。アプリの登場によって、開発の要点が絞られたともいえるが、「マイ・ナンバー」と「スマホ・アプリ」という嵐一過の企画推進を考える必要に直面している。
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母の怪我の影響から、食事がほとんど入らなくなり、体力が落ちてきたため、見守りサポートを続けている。気丈なひとなので、自分で立ち歩き、痛みにへたりこんでしまう繰り返しなので、目が離せない。
買い物をネットスーパーにしたが、配達時間帯が思うようにいかない。灯油は高い(というより生協共同購入が安いのか)が、電話注文で購入した。あと数日で1週間になる。仏壇の供え物程度でもやっと口にするようになったが、依然ダンピングが起きて困らせられている。日の経過が寛解を生むと信じて持久戦に入っている。月曜日は通所リハなので、状態はケアマネさん経由で施設業者に伝わっているので、そっと送迎バスに乗せてしまおうと思っている。その隙に、銀行に生活費を下ろしたり、買い物を済ませる予定。食事が戻った時点まで、この状態が続く。橋本の対面指導などの仕事が止まってしまっている。
夜間傾聴:ふたり
塾長
(校正1回目済み)