映画 奈緒子(2008年)

2012-03-28 00:00:03 | 映画・演劇・Video
よく、明け方に夢の中でクロスカントリーを走る夢を見る。自分的には、かなり長い夢で、妙に既視感のある山や、谷や、坂道や、二又の道で迷ったり、神社の境内で猛犬に追われたりして、目が覚めた時に、一日の終わりのような気の疲れと体の痛みに襲われるのだが、恐竜展などにいって、またも追いかけられる夢をみそうだが、さらに、何を考えたのか、ランナー関係のDVDを観てしまう。もしかしたら、「走れ!」という神からの予言なのかもしれない。「走れ!太り過ぎだ!」とか・・ダイエットの神様か?


映画『奈緒子』は、元々はコミックだったものを、主演:上野樹理、助演:三浦春馬、その他超若手の人気俳優たちが、鶴瓶という接着剤を通して、高校駅伝で優勝するまでの軌跡を追ったストーリーで、長崎の美しい海、島々が舞台である。

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ごく簡単にあらすじをまとめると、

12歳の奈緒子は、喘息の療養で長崎県波切島を訪れていた。彼女は走ることが大好きな2歳年下の雄介少年と出会うが、ある日悲劇が起こる。釣り船から転落した奈緒子を助けようとした雄介の父が亡くなってしまう。父を失った雄介は、ただ奈緒子に怒りと悲しみをぶつけるだけだった。そして6年後の東京。高校3年になり陸上部に入っていた奈緒子は、天才ランナーとなっていた雄介と偶然に再会する。

その後、二人は感情のもつれる糸を、丹念にほどいていき、波切島高校陸上部は、エースランナーの雄介とマネージャー奈緒子の活躍で、駅伝の大会での優勝を目指すことになる。

まず、最初の釣り船での悲劇の場面は、気が弱い人がみると、夜中に溺れる夢をみて、布団を濡らしてしまうとまずいので、5分間分を早送りしてからみるといいかもしれない。


結末ではもちろん、この種の感動型スポーツ映画の常として、優勝という夢は達成され、陸上部監督の鶴瓶は、2カ月後に心臓病で他界する。

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もし私が原作を書いたならば、奈緒子をトラック競技の選手にし、それを知った雄介は、フィールド競技の中でもマイナーな「やり投げ」に転向させる。そして晴天の国立競技場で行われる高校選手権の場で、雄介が投げた方向違いの一投は、ちょうどゴールに向かって疾走する奈緒子の心臓に・・・

「父上の無念、ついに晴らすことが叶いました」。といった敵討ドラマに仕立ててしまうのだけどね。


ところで、監督没後、奈緒子と雄介、さらに陸上部の駅伝ランナーたちは、それぞれ一人ずつの道を歩きだすことになるのだが、心配は要らない。駅伝ランナー役は将来有望な若手俳優たちが演じているので、10年経って、『奈緒子2』のロケで再開しても、失業者になっているものは、いないだろう。もちろん、体型キープは難しいかもしれないが、そういう時は、走る夢を観て、起床前に一汗かくのがいいかもしれない。