丸の内に来た恐竜たち

2012-03-25 00:00:04 | 美術館・博物館・工芸品
丸の内に、かつて恐竜がいたのかどうかわからないが、丸ビル1階で恐竜展(~3月29日)が行われている。もちろんオープンスペースであるので、入場料は無料というか、写真撮影も無料。

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大型肉食恐竜のアクロカントサウルス(全長20m)の骨格模型と、翼の全長7mのプテラノドンの空中模型。さらに、壁には肉食恐竜アロサウルスの顔面レプリカが掛けられている。

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別会場でも福井県で発掘された肉食恐竜フクイラプトルが出展されているようだが、今回は、「肉食恐竜」が中心である。

草食恐竜や哺乳類を餌にして肉食恐竜は存在するのだが、生きるのに楽なのはどちらだろうか。肉食?草食?

草や樹木を食べる草食動物は、要は草木の生えているところに移動すればいいということに尽きるのだが、肉食の方は餌を捕まえなければならないので、狡猾に知能が発達しなければならないし、肉体的戦闘能力も必要だ。時には同類に食われることだってあるだろうから、友達はいない。

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さらに哺乳類なんて、体が小さいのだから恐竜にとっては、主食ではなく、食後のデザートみたいなものだったのだろう。ヒトの先祖がどういう動物だったにしろ、足が速かったはずもなく、戦闘能力があったはずもなく、種族一族郎党のほとんどが食い殺されて、食い残しみたいな種だけが、運良く地球上に生き残ったのだろう。

肉食恐竜に対抗する唯一の方法は、次々にこどもを産み続けることだけだったのだろうから、その子孫である人類たちとネズミ族は、他の哺乳類よりも生殖行為が好きになったのだろう。

恐竜のおかげだ。


一方、恐竜展が、いつも世界のどこかで繰り返し開かれるのは、われわれ人間の意識の中に、「こういう巨大生物も、いずれ滅びる運命にあるのだから、強大国家や巨大企業も同じ運命にある」という教訓的な謙虚な気持ちを惹起させるためなのかもしれないのだが、思えば、そこが丸の内の三菱村の中であることとを結びつけて考える人がいるとも思えないのである。