一人将棋

2010-12-04 00:00:17 | しょうぎ
先日、出張前に東京駅前の八重洲ブックセンターで将棋本のコーナーの前に立ったのだが、かなり妙なことになっていることに気付いた。並んでいる将棋関係の書籍の約半分(それ以上かも)に、羽生善治名人の名前が使われている。

その中の一部は、実際に羽生著と言ってもいいのだろうが、大部分は、名前を借用しているように思える。「監修」とか明示されているもののあるが、本当の著者名は奥付けに一行書かれているだけの場合もあるし、まったくないものもある。

それに比べて、渡辺明竜王の名前は、書棚に「ほんの数冊」という感じだ。

habuさらに、最近、日本将棋連盟から出版された「決定版 駒落ち定跡」は、渡辺竜王の師匠の所司和晴七段の著書であるのにも係わらず、『推薦 羽生善治』と書き加えられた上、さらに腰巻には羽生さんの顔写真が、・・。

いかにも、進行中の竜王戦で、羽生名人が竜王位を獲得して、現竜王の平凡な名前が誰の記憶からも消えてなくなるだろうことを予想していたような感じだ。

竜王戦の結果報道でも羽生名人が勝った場合の報道の方が、負けた場合の報道よりも多いような気もするし、仮に渡辺竜王が防衛した場合も、「羽生名人、竜王挑戦に失敗。永世竜王位獲得できず国民栄誉賞はお預け。夫人との別居が原因か」とか竜王の名前のない記事が登場するのではないかと、ちょっと気になる。

さて11月20日出題作の解答。



▲5一歩成 △同馬 ▲3三桂 △同馬 ▲5二角 △3二玉 ▲2一銀不成 △同玉 ▲2三香 △同馬 ▲4三角成 △3二金(途中図1) ▲同馬 △同玉 ▲4三金 △2一玉 ▲3三桂(途中図2) △同馬 ▲1二金打 △3一玉 ▲2二金上 △同馬 ▲4二金まで23手詰

なんとなく、家庭内の夫婦喧嘩のような問題で、格闘の末、やっと敵玉を抑え込む。

そういえば、羽生名人が、あちこちに名前や顔を売るのには、小づかい稼ぎの必要ができたからなのだろうか。

動く将棋盤はこちら


今週の問題。



路線に乗れば、流れるように進むはず。うっかり飛車を取られると、破綻するから注意。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。