一の華表(鳥居)
*華表:神社の鳥居のこと
宝殿駅に近い西国街道筋・神爪(かづめ・高砂市米田町)に社殿もないのに大きな鳥居と灯籠があります。
延宝年間(1673~81)、この地の庄屋・神吉久太夫が姫路の殿様のいかりにふれ、一家断絶になろうとしていた時でした。
生石神社に祈願して、その難を逃れたといわれています。
この鳥居は、そのお礼に奉建されたものだといいます。
知らない人が見れば、神社の跡地に残る鳥居としか見えません。
最近、付近は、猛烈な宅地化が進みました。
鳥居の彼方に石の宝殿がのぞまれるはずなのですが、今は全く見えません。
この鳥居は、生石神社から遠く離れてはいるものの生石神社の「一の鳥居」といわれ石の宝殿の「一の華表」とも呼ばれています。
*上記の文章は、『画文集・高砂の史情(森村勇著)』からお借りしました。
(文章は、若干変えさせていただいています)
神爪は、山片蟠桃のふるさと
なお、鳥居の横に江戸時代が生んだ大学者・山片蟠桃(やまがたばんとう)が寄贈した灯籠があります。
山片蟠桃は神爪に生まれています。
最近は、山片蟠桃も、生石神社とともにあまり広く知られていないようです。
山片蟠桃は、高校の日本史の教科書には必ず登場する江戸時代、日本を代表する人物なんですが。(no4774)