石の宝殿
先に、竜山石・天の磐船を紹介しました。順序として、次は「石の宝殿」を紹介しなければなりませんが、石の宝殿は、謎だらけの大きな石造物です。
石の宝殿を古墳時代の項に含めるのは、少し無理があるかもしれませんがご辛抱ください。
JR宝殿駅(ほうでんえき)
「石の宝殿」の話」をJR山陽本線の「宝殿駅」から始めます。『兵庫史の謎(春木一夫著)』(神戸新聞総合出版センター)に、宝殿駅について、次の文章を見つけました。
・・・尾崎士郎の艶笑小説『ホウデン侍従』に、奇怪なふぐりの顔をした挿絵が描かれていたのを思い出す。
戦争中、在日していたドイツの婦人たちは、この地を通過するたびに、駅員がまじめくさって、
「ほうでん、ほうでん」と大声で叫ぶため、耳まで真っ赤にしていたという、いわくつきの駅だ。・・・・
石の宝殿は生石神社のご神体
「ほうでん」が、ドイツ語で「キンタマ」を意味するのであれば、ドイツのご婦人が、顔を赤らめたのも当然です。
もちろん、以上の「ほうでん」は、今から訪ねる「宝殿(ほうでん)」とは関係がありません。
歴史に、あまり関心のない人にとって、現在「ほうでん」は、耳慣れない言葉になっているかもしれません。
宝殿駅から南西に1.5キロほど行くと生石神社(おうしこじんじゃ)に突き当ります。
この神社に、不思議な大きな石(ご神体)があります。
この御神体が「石の宝殿」で、「JR宝殿駅名」は、「石の宝殿」にちなんで命名されています。
宝殿駅の北側のロータリーに石の宝殿のレプリカ(写真)がデンと置かれています。
それでは、生石神社・石の宝殿を訪ねましょう。(no4764)
*写真:石の宝殿のレプリカ(宝殿駅北側のロータリー)