熊本の大震災の影響か「草谷断層」に対するアクセスが急増しています。
再度、掲載することにします。
なお、加古川地方の地震・津波については後日まとめて再掲する予定です。
草谷断層
上の地図をご覧ください。
草谷断層は、山崎断層が三木市の方へ走り、そこから南へ向きを変えて伸びる山崎断層の一部であるといわれています。
草谷断層は、三木市から稲美町を貫き、加古川市へ分布する断層で、東北東-西南西方向に延びており、右横ずれの断層です。
もう少し詳細に言うと、この断層は稲美町内では野寺辺りから入ヶ池(にゅうがいけ)にかけて割れ、千波池(国岡)の南の岸から南西へ、そして加古川市平岡町へ伸びる断層です。
草谷断層は、今後30年以内に動く確率は0%といわれており、当面は地震の心配の少ない断層です。
でも、最近は想定外の事例が多すぎます。
☆あるHPに稲美町の池と草谷断層についての最悪のシナリオがありました。
無断でお借りします。
(文末を「です・ます調」に変えています)
最悪のシナリオ 草谷断層動く!
田植えを控えた五月中旬でした。
稲美町の約九十のため池は、どこも満々と水をたたえています。
普段は水利組合や自治会が適度な水位に管理しているが、はや梅雨本番を思わせる長雨が、一週間近くも続いていました。
昼前、Hさん(41)は自分の田へと水を引く池で洪水吐(こうずいばけ)のようすを見ている時でした。
大地がごう音とともに揺れ、たまらず倒れ込んだHさんが顔を上げると、約二百メートル先の高地の池の堤が引き裂さかれ、濁流が一気に迫ってきたのです。
必死で電柱に登りました。
足下を通過した濁流は勢いを増して約三キロ下流まで進み、集落を水びたしにしました。
二時間後、町災害対策本部に入った情報では、町を貫く草谷断層が動いたとのことでした。
「危険度0%」。住民の誰もが、断層についてそう思いこんでいました。
だが、断層に近接したため池はほとんどが決壊し、国岡、森安など高台の地区を除き町の大部分が浸水したのです。
町はまるで、大きな水たまりのようになってしまいました。
〈追記〉
稲美町は町面積の一割以上を占めるため池の危険度を示す地図を作って全戸配布しました。全国初の試みです。
地図の作成に携わった明石工業高等専門学校の神田佳一教授は、「考えられる最も危険な状況から作ったが、想定外の地震や降雨も起こり得ます。ため池が決壊するかもしれない、という日常からの意識こそがその時に役立つ」と言われています。(no3184)
*写真:草谷断層