「熊本地震が起きました」というより、現在進行中で、大災害をもたらしています。
「ひろかずのブログ」では、熊本地震発生以降「播磨の地震」関係の記事へのアクセスが急増しています。
そのため。今までブログで取り上げた、地震関連のブログを再掲します。
山 崎 断 層
兵庫県南部を東西に走る中国自動車道には、福崎から佐用までの間にトンネルがほとんどありません。
谷がつながる地形が東西に伸びています。その上を中国自動車道が走っています。
この谷がまさに山崎断層(写真)です。中国自動車道は、山崎断層の真上を走っているのです。
自動車道の工事の為に山崎断層の地形はかなり損なわれましたが、それでも注意すれば、いたるところに活断層でできた地形を見ることができます。
山崎断層は大地震のたびにずれ、谷や尾根に特徴的な地形を作ってきました。
山崎断層は左ずれの断層です。
写真は、昭和46年の撮影(夢前町四辻付近)です。現在はこの道に沿って中国自動車道が走っています。
尾根の先端部分をご覧ください。
尾根の先端部分が左(写真にむかっては右)にずれています。
山崎断層はおよそ500㍍左にずれています。これらの地形は、「左横ずれ」という水平方向の断層運動でつくられたものです。
この断層運動はまた,「破砕帯」とよばれる軟弱な岩盤を活断層にそって帯状に発達させました。
破砕帯は侵食されやすく,それにそって谷がのびたり,谷幅が広がったりするため,直線的に続く起伏の小さな地形をつくります。
トンネルのない中国自動車道は,まさに山崎断層がつくりだした景観です。
30年以内に山崎断層でおきる地震の確率:5%?
「播磨の地震(2)」で紹介した「貞観10年(868)の播磨大地震」は、山崎断層が震源であった可能性が高く,山崎断層の小規模な地震はしばしばおきているものの、その後千年以上、大地震を起こしていないことが注目されています。
播磨地震から1,100年以上が過ぎた現在、山崎断層西部が近い将来に大地震を起こす可能性は大きいといわれています。
一方、山崎断層系東部の東端の私たちの地方は、今後30年に山崎断層を震源とする地震(M7.3程度)が発生する確率は5%と予想されています。
が、現在「予想外」の出来事が多すぎます。(no3188)
*写真:山崎断層と中国道