樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

駅のホームに巨木

2006年09月11日 | 伝説の樹
私が仕事で京都と大阪を往復し始めて、かれこれ25年になります。その間、ずーっと京阪電車を利用してきました。
その京阪電車の大阪寄りに「萱島(かやしま)」という駅があり、そのホームに大きな枝がニョキニョキと出ています。以前から気になっていたので、先日、途中下車して取材してきました。この駅で降りるのは初めてです。

      

ホームの案内板によると、樹齢700年のクスノキで、昭和47年の高架複々線工事の際、この巨木に寄せる地元の人々の思いに応えて残したそうです。「ご覧の通り、樹木がホームと屋根を突き抜けるという全国に例をみない姿となりました」とも書いてあります。こんな巨木を傷つけずに駅の工事をするには、費用も時間も余分にかかったでしょう。

      
      (樹の部分だけホームの屋根がありません)

高架の駅のホームの下には、萱島神社という小さな神社があり、その横にクスノキの巨木が根を張っています。「大楠大明神」と書かれた旗や提灯も飾ってあります。
地元では宗教的な意味のある巨木なのでしょう。「大阪みどりの百選」にも選ばれています。

          
      (この樹の上が駅の高架式ホームになっています。)

大阪に通うようになって25年ですが、それ以前から京阪沿線で暮らしていますので30年くらいお世話になっています。関西の私鉄と言えば阪急や近鉄、南海が有名で、京阪は野球チームを持たなかったせいか、どちらかというと地味なイメージです。
でも、私は緑色が好きなので、京阪の緑の2トーンカラーの車両が気に入っていました。この萱島のクスノキのことを知って、さらに京阪電車に好感を持ちました。
コメント (6)
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