徳川吉宗(井口朝生著 歴史書)

2020-06-29 00:00:09 | 歴史
調べたいことがあって、徳川吉宗の時代の江戸を調べていた。といっても家系調査の結果、先祖を辿ると吉宗に行きついたということでは、まったくない。それなら、いまどき、「德川」の名を利用しまくって巨万の富を得ているか刑務所にいるか二択だろう。

単に江戸の街のことで調べたかったことがあった。



ところが、読んだ本は、どちらかというと、裏話的なことが多く、それなりに面白い。戦国時代という混沌の時代の結果、徳川政権になったのは、現代につながる大イベントで、そうならなかったら、違う国になっていた可能性が高い。あるいは崩壊かもしれないが。

江戸になってから、日本の方向を変えた(あるいは変えない)人物の最大級が吉宗ではないだろうか。結局、政権として、吉宗の時に、新秩序ができて、その後、波風はあったものの幕末まで耐え忍んで、力尽きた。(こんなことは、本には書いてない。)

ニセ役人とか天一坊とか結構、時代劇的な事件がたくさんあった時代であり、その結果、大岡忠相というスターが生まれたといってもいいだろうか。

これも本には書かれていないが、現在の国立公文書館の前身の一つである紅葉山文庫は、そもそも将軍の学習用の資料室のような性格の場所で、勉強好きの吉宗は、生涯に大量の蔵書を読んでいたそうで、それを記録に残していた。その結果、後代の将軍は、吉宗と比較されるのが嫌なもので、ほとんど書物を読まなかったそうだ。

これは本に書かれているが、実際の吉宗は、最も好きなことは「鷹狩り」。二番目が、「大勢の側室との夜伽」。そして三番目が「勉強」だったようだ。

現代で言うと、ゴルフ、フーゾク、カルチャーということだろうか。