マイ・インターン(2015年 映画)

2020-06-11 00:00:04 | 映画・演劇・Video
題名から誤解していた。『ボディガード』という故ホイットニー・ヒューストンのための映画の記憶と重なって、「専属医師」の映画と思っていた。一般に日本でインターンと言うと医師の卵のことが多いからだが、まったくの勘違い。



インターン制度というのは実習生制度ということで、見習いということ。薄給社員のことだ。

主演は、ロバート・デニーロとアン・ハサウェイ。ニューヨークでファッション通販サイトを運営している辣腕女性経営者のジュールズとシニア・インターン制度で70歳にして新人社員となったベン老人の話だ。

実際に、この二人がスクリーンに映っている時間がほとんどだ。多忙を極めるジュールズはビジネス上の問題は株主からの「CEO」を置くようにという要求と、家庭内では主夫の座に押し込めた夫の不倫行為を抱えている。

またベン老人は、最初は会社のペースに追いつけなかったが、そのうち過去の経験や人柄によって社内での人望が目立ち始める。

それで、いつしかジュールズの相談役になっていく(日本の相談役は「相談しない役」だが、本映画では相談する役である)

実は、主演の二人はまったく正しいことをやっているわけで、文句のつけようがないわけだ。映画の批評を読むと、「非常にいい」という意見と「まったくつまらない」という両極端にわかれている。非常にいいということと、つまらないというのは、裏返しの関係にあり、映画としては、もっと通常ではないような筋書きを期待してしまう。「年の差40の禁断の恋」とか、「老人インターンがCEOに昇格になる」とか。

アン・ハサウェイは次々にドレスを着替えて、リッチな雰囲気を撒き散らしているのは想定内だが、若い時には犯罪者専門だったロバート・デニーロが人望の厚い老社員を演じるのは、違和感が大きい。いまさらいい子になってどうするのだろう。

余談だが、アン・ハサウェイという名前だが、シェークスピアの妻の名前でもある。母親が舞台女優だった。悲劇のヒロインの名前でなくてよかった。ジュリエット、コーディリアとか・・もっとも苗字がハサウェイなので、親が決めたのは「アン」の部分だけだ。