船長!またですか

2020-06-17 00:00:57 | 災害
横浜港大桟橋に停泊中だった「飛鳥Ⅱ」が6月16日に出火し、同日午後鎮火した。原因はまだわかっていないが、新型コロナ対策中ということで、工事関係か、消毒用のアルコールに関係するかもしれないという説もあるようだ。

ところで、このクルーズ船には通常の船長の他に、もう一人名誉船長という方が決まっている。

加山雄三氏(83)。

10年ほど前に名誉船長に就任し、毎年「若大将クルーズ」といってディナーショー付きの3日間のショート・クルーズが行われていた。

2020年も7月20日17:00から7月22日の09:00までの3日間(40時間だが)。横浜発横浜行の旅であったが、5月7日に中止になっている。

氏は、2年前には、自身の終の棲家と考えていた光進丸を船火事で失い、高級ケアハウスに移住しているそうだが、またガッカリ事件が起きてしまったということかもしれない。

今現在、今回の火事について氏のコメントは出ていないようだ。


ところで、この飛鳥Ⅱだが、船齢は非常に古いが「電気推進船」という革新的な構造の船なのだ。船は船尾にプロペラ(スクリュー)があるため、伝統的にその回転軸の延長上にエンジンを置いて、直接エンジンの動力を機械的にプロペラに伝える必要があった。自動車の動力も長い間エンジンの動力をシャフトを使って直接にタイヤの回転に伝えていた。電気自動車が現れて、常識が一変した。

電気推進船とはエンジンで発電機を回して、その電気でモーターを使ってプロペラを回すという方法で、発電機とモーターの間は電線で繋ぐため、場所が直結ではなく離れていてもいいということで、古くは軍艦。最近はクルーズ船に積極的に使われたわけだ。軍艦の場合は、そもそも戦闘目的優先の設計が必要だし、原子力潜水艦に限らず潜水艦はモーターとバッテリーで動く。クルーズ船は上級な客室ではエンジン音が聞こえないようにするために、エンジンは客室から離れた場所に任意に配置できるわけだ。

問題としては、船の機関士はエンジンには詳しいが、モーターにはあまり詳しくないという点だが、今回の火事とは関係ないと思う。長期停船の時は、船内で発電しないで、陸上側から電気を買うのが一般的だ。