和服回避のわけ

2020-06-13 00:00:36 | しょうぎ
棋聖戦と名人戦が並行して始まり、渡辺三冠がどちらにも登場、大忙しだ。もう一人渡部某という人物も多目的トイレの新たな利用法を開発したが、あちらはワタナベではなくワタベだ。

将棋の内容は解説不能なので、それ以外で気付いたこと。藤井七段が和服でなかった。昨年師匠の杉本八段が二着を贈呈していたそうだが。

ちょっと横に話が行くが、和装の単位は色々ある。着というのはワンセット揃ったものを言う。ゴルフクラブでいえば、始めた時にクラブ1セットとキャディバッグとシューズを買うだろうが、そういう状態。和装で言えば、羽織や袴、着物に帯に襦袢や足袋など揃ったものに「着」を用いる。しかし、バラバラになると数え方が厄介になる。

まず、着物や羽織、襦袢などは「枚」を使う。羽織を買い足そうとして、「一着ください」というと大変な買い物になってしまう。帯や紐は「本」。袴は「腰」という。「具」は裃(かみしも)に使うが、鎧(よろい)にも使われる。タイトル戦で鎧を着た人間は今のところいないが、あまりにも強い棋士と対戦する時には鎧を着ていくギャグが出るかもしれない。足袋は「足」だが両足分が揃ってないときは「枚」だそうだ。

和服の件につき杉本八段の説明では、急に挑戦者になって準備が間に合わなかったということだが、本人の談では「まだ所作になれていない」ということで、着手の時に袖が駒に触れないようにするのが難しいらしい。(彼は、駒が成る時に普通の人と逆に駒を時計回りに回すので、その時があぶない)

本当は、最初から三番で決着する気で、二局目と三局目を和服にするつもりだったのかもしれない。

ところで、袖で駒に触れることによる危険の最たるものが、1974年の女流名人戦リーグの一戦。S二段の和服の袖が、いつの間に端の香車を駒台の上に移動させていたわけだ。そして、その香車を打ってしまい反則負けになっている。香車を打つ手と言うのは、気持ちのいい手になることが多いが、対戦相手が大喜びになった。


さて、5月30日出題作の解答。

手違いにより二作ある。

一作目。





合駒選択、桂の二段活用がテーマである。

動く将棋盤は、こちら。Flash版。

GIF画像。


二作目。





7手目に手分かれがあるが、ご容赦の程・・

動く将棋盤は、こちら。Flash版。

GIF画像。
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今週の問題。



実戦より取材。実戦作は余詰めとか手順前後、不詰めなど色々手直しが必要で、きちんと直すと実戦型らしくなくなる。

わかったと思われた方はコメント欄に最終手と総手数とご意見をいただければ正誤判定します。