小川国夫展-はじめに言葉/光ありき

2018-11-04 00:00:00 | 美術館・博物館・工芸品
文学館の別の展覧会にいったところ同時開催されていた、没後十年ということ。

私の中では、小川国夫は、古井由吉、黒井千次、森内俊雄と同じ系列の、難解長編作家というジャンルであったのだが、文学史的には「内向の世代」というようだ。この世代に位置付けられているのが、上記4人のうち森内が入ってなく。後藤明生、日野啓三、坂上浩、富岡多恵子などが含まれるそうだ。実は、小川国夫は他の作家より約10年年上のわけだ。

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10年年上だからこそ、没後10年展が開かれるのだが、その他の作家はほぼ同い年であるわけで、とりあえず追悼記念が続くのかもしれない。

実際、この同世代の作家を各何作か読んだ結果、個人的には古井由吉、森内俊雄、富岡多恵子に絞り込んだような気がする。

ところで、記念展ということで、彼の生涯の年譜や写真が展示されていて、1964年には、得意のフランス語を活かして、東京五輪のフェンシング会場で通訳の仕事をしていたようだ。その時の体験が小説になったとは書かれていないので、大失敗でもしたのだろうか。