「持ちつ持たれつ」関係だったのかな

2018-11-22 00:00:46 | 市民A
カルロス・ゴーンが逮捕された。もっとも、新聞情報など総合的に考えると、黒に近いとは言え、起訴から有罪に持ち込めるのか一抹の疑問も考えられる。海外法人が絡んでくると一筋縄ではいかないはず。ということで、報酬を隠したとか、海外に住宅を4つも持っていたとか、焼鳥屋は自腹だが寿司店は経費だったとか、新しい奥さんとの披露宴の話とか前妻が文春に漏らした話に対する訴訟とかは、すっかり置いておいておくことにする。

実は泡沫株主なので6月の巨大株主総会に出席した時の違和感があったのだが、列挙すると、

1. 9人の社外取締役の一人は、女性レーサー(日本人)であること。
ゴーン氏が取締役で解職になるのは会長職で取締役ではないはず(それは臨時株主総会で、召集まで現実的には数週間は最低必要)。取締役会では、このレーサーがキャスティングボートを握っている可能性がある。

2. 些細な話だが、日英の通訳の女性の英訳が、シャークスピア悲劇のようなドラマティックだったこと。彼女が専属通訳だったらと、引いてしまった。

3. 業績が悪いこと。つまり経常利益が落ちて最終利益が増えたのだが、米国の法人税が下がったことに起因していたこと。

さらに、よくよく考えるとルノーと日産の協力って物理的にはあまり行われていないこと。単に配当利益だけ回しているというか、ルノーの連結決算に日産の決算の持ち株比率を足しているだけの関係に見えること。そもそもルノーの合併の目的はルノーのテリトリーだった欧州とアフリカに対して、日産は北米とアジアであったというところに行きつくのだが、そこから何ら変わっていないこと。つまり、あまり企業経営がうまくいってなかったように思える。

実際に自分が株を持っていたのは高配当という理由で、たいして上りも下がりもせず、親会社(ルノー)の不満が爆発しないように高配当していたということで、便乗していたわけだ。

実は、株主総会の時には「ルノーと合併することはない」と断言していたのだが、報道によればまもなく経営統合が発表される寸前だったようだ。

ということは、もともと日産という会社はゴーン氏の隠れた真実は知っていたものの、「合併しない」という主義を考え、てんびんにかけて見て見ないフリをしていたのだろうか。ところが、合併という事態により、ついにトリガーを作動させたということではないだろうか。

今後なのだが、ルノーが日産の子会社化を図るためには、一つにはTOBが考えられる。日産の株価は、そもそも安い。下がる余地がないほど安いため、今回の不祥事でも下げ幅が小さい。ただTOBとなると株価が急騰する。一方、一か八か株式を市場で売り飛ばすと言い出すと株価は下がる。実際には、その両面をチラつかせながら安く買い上げるという可能性もあるが、失敗すると元も子もなくなる。

株式市場で売買が交錯するなら株価に反映するだろうが、プロキシファイトみたいなことになると泡沫株主には声がかからないだろう。

実際は、株価暴騰に賭けて少し買ってしまった。1千万株位を買えればいいのだが・・