東京さくらトラムに乗る(数十年ぶり)

2018-09-03 00:00:42 | 市民A
以前、JR大塚駅近くで働いていたことがあり、数回都電荒川線に乗ったことがあった。たまたま大塚ではないが鬼子母神前駅あたりにいたので、都電にでも乗ってみようかということで、狭いホームに上がる。数分待つと近代的に見える車両が現れる。函館とか岡山の市内電車とは大違いだ。もっとも戦前の東京の都市としての発達は世界でも希な網の目状の都電網の完成と裏腹の関係だった。

hanatoalice


例えば渋谷では誰でも知っているハチ公だが、飼い主は東大教授の上野博士。渋谷に住んでいて本郷まで通っていたのだが、今の銀座線の上、青山通りにあった都電で赤坂見附のあたりまで行った後で皇居の南回りの都電に乗ったのだろうか、あるいは北回りだろうか。推測すると、なかなか面白いわけだ。

さらに地下鉄よりも駅間が短く、駅が多いわけだ。おそらくシティボーイと言われた人たちは、A点からB点に行くには、どの都電で、どこで乗り換えればいいか、即座に答えられたのだろう。ナビ男君。

ところで、その都電網の中で唯一生き残ったのが、早稲田発大塚、王子、町屋経由三ノ輪橋行きの都電荒川線。運賃は一律170円。駅は30もある。

いつの間に「東京さくらトラム」を名乗っていた。沿線で桜が美しいらしい。が、鬼子母神から早稲田までの間に美しい物は何もなかった。

終点の早稲田を考えれば、さくらトラムではなく、いなほトラムではないかとも思える。桜をシンボルにしている大学と言えば、日本最大の某大学。桜吹雪状態だ。

大学と言えば、この沿線には大学が多いように思えて、調べると、早稲田、学習院、日本女子大というのが有名だ。少し離れて御茶ノ水女子大もある。早稲田の敷地が大きいのは学生数からいって納得できるが、少人数の学習院が早稲田と同じくらい大きいのは、やはり皇室の御子息御令嬢をお迎えするための余裕なのだろう。

日本女子大は悲しい位に狭いが、対極的にお茶の水女子大は早稲田、学習院クラスの広さだ。まあ、差別だろう。さらに東大となると、皇居の約半分程度の巨大な敷地なのだ。

もしかしたら、東大は世界有数の資産額の大きい大学かもしれない。順位を競うべきはそこではないのだが。