東野流持駒論理

2018-09-01 00:00:54 | しょうぎ
『容疑者Xの献身(東野圭吾著)』の中に、チェスと将棋の違いのことが書かれている。もっとも大きな違いは、相手の駒を取った時、持駒として再び使えるか、取り切りゴメンにするのかだろう。

もちろん、チェスの駒には白と黒の色分けがなされているので、白が黒の駒を使うというのは困難なのだが、将棋の駒のように同じデザインの駒で向きを変えればできないでもない。

この中で、親友である刑事(将棋派)と大学教授(チェス派)が、勤務時間中なのにチェス盤を挟んで持駒論争をする。将棋派からすると、駒は戦利品なのでどう使おうが勝手だろうという論理だが、チェス派から言うと寝返りは騎士道に反するという主張だ。

もちろん、この論議でどちらが勝ったということはないのだが、私の意見では、チェスは盤面が狭いのに、強い駒ばかりで、持駒制度があると、さらに攻撃側が有利になるように思える。将棋の場合、弱い駒が多いので持駒を使うことになったのではないだろうか。例えば金は先手後手が各2枚を持つのだが、一枚取られると枚数が3対1になるわけだ。


さて、8月18日出題作の解答。

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4手目、同玉だと3三銀以下駒余りになる。

動く将棋盤はこちら


今週の出題。

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重厚は似合わない。

わかったと思われた方は、コメント欄に総手数と最終手を記していただければ正誤判定します。