松茸はどこに行った?

2010-11-12 00:00:53 | マーケティング
今年は、国産の松茸が大豊作ということで、東北、京都、中国などの産地では、各種の食べ放題企画が盛んである。

しかし、関東、横浜にはそういう産地がないため、「では、奮発して何本か買ってみようか」ということになる。

地元の都筑区は、この夏、人口が20万人を突破したように人口密集地である(20万人記念行事はないが)。しかも区内には二つのデパート(阪急、東急)があるし、大型、中型のショッピングモールが数えきれないほどあるし、量販型のスーパーも多数存在する。

どこにでも、あるだろう。大豊作なのだから・・

と、甘く見ていたわけだ。

が、捜索開始から半月が経過したものの、いまだ1本の国産松茸すら発見できないわけだ。

どこに消えたのだろうか。

ないものを探してもしょうがないのだが、たとえば、アメリカ産やカナダ産や中国産の松茸はデパートの食品売り場には並べられている。

たぶん、契約物なのではないだろうか。

想像するに、国産松茸=超高級品=仕入れても売れずに廃棄というような今までの構造の中で、松茸が山元から消費者に届くための流通ルートが崩壊していたのではないだろうか。

だからこそ、山元では余剰になった松茸を直接食べ放題にしてしまうし、都会地の消費者は、あてどもなくスーパーめぐりをする。

この話を勤務先で、同じぐらいの給料レベルの人に聞いてみたところ、やはり同じだった。

「すき焼きにしたいのに・・・」ということだ。彼も捜索中らしい。

ところが、楽天などのネットショッピングを調べると、かなり多数の出品があるわけだ。1万円から3万円くらいまでが多いようだ。これも流通ルートが溶けてなくなっているために産地からの直接ルートなのだろう。

その多くは、産地の方の顔写真がついていて、「私が(正直に)売ります」ということを示している。

ただし、よく考えれば、顔写真といっても、松茸は栽培するものじゃないわけで、山で収穫するだけのものである。

しかも、松茸の商品としての特徴は、1本ずつの形や、その香りである。きわめて個体差が大きいわけだ。

最もネットショップには向かない商品のように思えるわけだ。

といっても、ネット上でも徐々に出品数が減少してきているように感じている。

そろそろ、注文クリックするか、あるいは、銀座三越に行けばあるのだろうとは思うのだが、ちょっと・・

すき焼ではなく、窓をあけて網焼きの香りを近所にまき散らすことを考えている。