幼児性で無期?

2010-11-02 00:00:07 | 市民A
昨年8月3日に凶行が行われたいわゆる「耳かき殺人」の一審判決。死刑か無期懲役かフィフティフィフティではないかと思っていた。動機の身勝手さ、犯行の計画性、さらにまったく関係のない祖母まで殺したこと。犯行の残忍さ。

一方、動機のあまりにも幼稚さからして、責任能力に疑問も感じていた。一方的恋愛感情のもつれ、といったところで、だから殺人というのはかなりおかしい。ダメなら別の耳かき店に行けばいいだけじゃないのと思うのが、普通の人間で、殺された女性だって、そのくらいに思っていただろう。

しかも、ストーカー行為があった。(ストーカー行為とは認定されなかった)

さらに、同一事件二人殺人と言い切れないのは、1階で祖母を殺害してから2階に上がって第二の凶行を起こしている。かなり連続殺人に近い。

動機が「きわめて悪質とは言い切れない」とはいえ、では秋葉原に車で突入し大量殺人を犯した男はどうなのだろう。ほぼ同じではないだろうか。計画的殺人行為である。

また、死刑制度だが、明治政府が制定した時に、「敵討」は堅く禁止されることになった。敵討は、個人が行うのではなく国家がかわりに執行することになったのだ。

だが、・・

実は、この事件、事件発生時に現場に居合わせたわけだ。おそらく難を免れた父親が家の前に呆然と立ち、警察官一人が突入のために仲間の到着を待っていた。ただちに警官が突入し、犯人を射殺して被害者を病院に運べば間に合った可能性もある。つまり二回も生き伸びたわけだ(まだ上級審はあるが)。

昨日の朝の現場である。



犯行現場やその周辺は、当時の面影は何もなく、駐車場となったり、空き地になって、雑草が生えている。実は、8月の犯行のあと、空家になっていた被害者宅を火元とした不審な火事が、十数軒を焼く大火になったのが、今年の1月17日である。いぜん原因は不明のようだ。家を失い、商売を失い、生活がだいなしになった人たちも多いわけだ。

無期懲役では、いずれ二十年近く経てば、再び社会に戻ることも考えられるわけだ。同様の事件を起こすのではないかと、思わないでもない。