化物つかい(演:橘屋圓太郎)

2024-06-17 00:00:40 | 落語
NHK日本の話芸で収録された『化物つかい』を鑑賞。

口入屋から奉公人を雇っても、三日も経たないうちに辞めていく、いわばブラック職場があった。使用人は武家の独り者の隠居。家督を譲ったのだろうか。給金は他所の倍としたが、一日中働かなければならず、時々、食事が抜きになったりする。

とはいえ、たまたま東北地方から出稼ぎに来ている権助という男がみつかり、過酷な職場に三年務めたのだが、主人が家の買い換えをするといって、割安な事故物件を買ってしまう。

幽霊出没という屋敷で、とうとう権助は、命が惜しいと言って暇を取る(つまり退職)。困り果てた主人は家の中が片付かず、幽霊でもいいから誰か来ないかなと思案していたところに現れたのが一つ目小僧。人間を脅かすつもりだったのが、逆に使われてしまう。そして三日が経ち、ついに元の狸の姿になって、逃げだしてしまうわけだ。

演じる点で難しいのは、ズーズー弁で話さなければならない部分があるので練習が必要だ。繰り返して練習しているうちに言語の常として、覚えた言葉をつい普段使ってしまうということがあるかもしれない。

それと、この噺、サゲているようだが、この隠居さん、これからどうなるのだろう。人使いが荒い上に、幽霊屋敷に住んでいるというのでは、採用困難だ。幽霊退治済を証明でもするのかな。

幽霊の正体見たり狸汁

家の前に皮でも吊るしておけばいいかもしれない。

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