5万円パソコンを満員電車で広げる愚

2009-05-26 00:00:28 | 市民A
最近、あちこちに瑣事での移動が多い。京阪神地区には行ってないので、いずれ何度も行かなければならないと思うが、そろそろ5万円パソコンでも買わなければいけないかなあとか思いながらも、実は、あまり使っている人を見ない。

と思っていたら、雨の朝の鬱陶しい満員電車で、横がけ座席に座り、5万円を広げている男がいた。中年、小太り、流行のマスクマンである。立っている私の前の座席に座って、かばんの上にパソコンをおいて広げている。

しかし、もう老眼がはじまっているのか、ディスプレーを目から50センチほど離そうとしているので、結構、膝の前の方においている。そこで、蓋を開いているので、前に立っている私の持ち物とニアミスになる。そして、立っているのだから、前後左右に体が揺れ、荷物はディスプレーに触れたりする。

満員なので、背中からの圧力もあるし、だいたい、ディスプレーが展開されている空間は、どちらに占有権があるのかはっきりしない。竹島問題みたいだ。

しかし、マスクマン氏は、あきらかに不愉快な様子である(マスクをすると人格が変るのだろうか)。何をやっているのか知らないがイーモバイルを接続している。きょうのブログでも書いているのだろうか。「不愉快なもの、満員電車でパソコンを覗く男」とか書いていたり・・

そして、15分ほどして、今度はパソコンのキーボードをティッシュで拭き始めた。どうも、私の髪の毛が落下したらしい。犬の毛のように、ばさばさ生えてきて、ばさばさ抜ける髪質なので、あちこちにDNAの証拠を残してしまう。そんなに膝の前の方で弁当箱(いや5万円パソコン)を広げるからなのだが、一方的に不愉快を表現している。

そして、パソコンを畳んでかばんに入れ、代わりに携帯を取り出した。これ以上、パソコン掃除は嫌なのだろう。そして、携帯を広げてホームページかブログを見はじめた。見るだけならパソコンは要らないということだろうか。そのうち、携帯もかばんにしまい、厚い本を取り出して、腕を伸ばして膝の先で開いて読み始めた。またも空間占有権争い。

そろそろ、私のイライラも抑え切れないレベルになり、マスクをはがしてから、一発食らわせようかとも思ったが、既に電車が自然渋滞で5分の遅れという状況で、一発発射すると、きょうのダイヤ崩壊は間違いないので、握ったコブシ(戦闘準備)は解除する。


その後、マスクマンは、私の降りる一つ前の駅で、突然、立ち上がるや、立ち去っていったのだが、私の持っていた塗れた傘が、彼のズボンの内側を濡らし続けていたことに、その時、気付いたのである。