「まいばすけっと」ちょっと目立たないが・・

2009-05-12 00:00:21 | マーケティング
イオングループが、弱点と言われているコンビニ部門と総合スーパーとの中間的な業態を店舗開発するという話は、遠い地域のこととして、聞いていた。何しろ、自宅(港北ニュータウン)の近くには、超大型スーパーや大型スーパー、中型スーパー乱立。コンビニ無数(といっても、出たり引っ込んだり激しいが)。中間的業態の必要性はあまり感じなかった。

新チェーンの名称も頭の片隅に眠っていた。

ところが、GW中に、ある事件が起きたことから、新チェーンである「まいばすけっと」が、近くにオープンしたことを知ることになる。

事件というのは、自宅のシステムキッチンに組み込まれていた、「M社(元P社)製のビルドイン型の食器洗い乾燥機(食洗機)」が故障し、漏水の結果、キッチンの一部が水没したこと。

だから、何で「まいばすけっと」ということ。

食洗機というのは、一度使うとやめられない機械の一つである。手で洗うよりも、驚異的に汚れは落ちるし、使用水量も数分の1になるし、何しろ食器洗いの時間が不要になる。

問題点は、機械が大きく、電器店で価格の安い単独型を買ってきても、なかなか機械の設置場所がない。ということで、例えばシステムキッチンの一部に組み込むことが多いが、そうなると大型店にクルマで買いに行くという手順ではいけない。

また、修理するにしても、新製品を買うにしてももっと複雑な行動が必要になる。

たまたま、2001年から住み始めた居宅には、システムキッチンの中に食洗機が組み込まれていた。1990年型で、昨年も水没。その時は無償修理だったのには、わけがあったのだろう。いずれにしても寿命かもしれない。

実は、食洗機問題は、まだ解決に至ってなく(まだ解決への筋道が決まっていない)、それは、またの機会ということにするが、要するに、「スーパー・パナソニックの店」というのとコンタクトする必要が生じたわけだ。元は「ナショナルの店」である。ほとんどは、個人経営。商店街の電気屋さんである。以前は「ビクターの店」とか「東芝の店」とか「日立の店」とか系列化されていたが、いい親に恵まれないと、こどもは大変といういい例である。

最近は、この食洗機とか地デジとか火災警報器とか、電磁調理器とか、そのうち電気自動車用200ボルト配線と、町の電気店にとって美味しい話が、次々に現れているが、一時は、かなり斜陽産業だった。

そして、わかりにくいP社のホームページからたどって、やっとの思いで、自宅近くのスーパー・パナソニックの店を探しだしたのだが、近くの小規模団地の中の商店街にある。歩行者専用道路の両側に郵便局や、パン屋さんとか開業医とかその他の店とかシャッターが並ぶ場所に、地図上はドットされているのだが、あまり具体的な記憶にない。

しかも、夜に電話をかけても繋がらない。なんとなく、GWを利用して、「関東地区パナソニック店慰安旅行会」とかでインフルエンザ汚染国のハワイに行っているのではないだろうか。

出ない電話を握っていてもしょうがないので、別のパナソニック店に電話しても、つながらない。ますます、旅行会の匂いがする。翌日、かけなおすことにして、とりあえず、その店舗を見に行く。

そうすると、途中、商店街の端の方に、あった。



あったのは、「まいばすけっと」。(パナソニックの方には、臨時休業の貼り紙。予想通りだ。)

そこで、イオンのことを思い出したわけだ。古い団地で高齢化、駐車場なし。シャッター化した店舗エリアの再活用。

ちょうど、そういう場所だった。並んでデイケア施設と、マッサージ店。某市会議員の事務所、開業医と薬局。中型ドラッグストア。そして、公民館には「認知症対策の説明会の告知ポスター」が。

つまり、シルバー世代、団塊世代をターゲットとしたコンセプトらしい。営業時間は8時から23時となっていて、かなり長い。エイトイレブンである。生鮮食品の多いコンビニというよりも、小さなスーパーという感じだ。大型スーパーで感じる「選ぶ喜び」は、残念ながら、ここにはない。老人は、我慢するしかない。

ところが、実際は、老人は入っていないようだ。時間帯のせいかもしれないが、普通のスーパーと同じ。

もしかしたら、最近の「クルマ離れ」文化と、偶然的にマッチした大ヒットとなるのかもしれない。(模倣が簡単な気もするが)

本当に、シルバーターゲットだったとすると、深い緑色の地に白抜きの文字は、地味過ぎと思うし、サインポールもない。老人は、視力も弱いし、衝動買いするのが常だから、食欲を喚起する赤色やオレンジ色、安さをイメージする黄色とか多用するほうがいいのだろうが、今後の客筋に注意、注目が必要である。(といっても、いまさら郊外の大型店舗が不要になっても、巨額借入金もあるし・・)