ハブ空港成田がウイルスの玄関?

2009-05-13 00:00:04 | 市民A
新型インフルエンザ(A- H1N1)の中国本土初の感染者は、セントルイスから成田経由で中国へ帰国した男性だった。北京から四川航空で成都に移動したところで発症。成田から北京に飛んだノースウエスト航空29便(NW29)に同乗していた乗客は、ホテルに隔離された。

また、男性がミネアポリスから成田まで搭乗した19便(NW19)で男性の近くに席があった方が特定され、追跡調査が開始された。


実は、数ヶ月毎に一回、成田国際空港に仕事で行くことがある(残念ながら、空港から先には行かず、単に京成電車で行って、帰るだけだが)。GW直前に行ったときは、まだウイルスは始まっていなかった(実際は無責任な人口大国の中では既に大蔓延していたわけだが)。結構、空港のバックヤード側に用があるので、あの頃行っていてよかったなあ、と思っている。

数ヶ月おきに空港に行っているので、案外、空港の変化に気付いているのだが、最近、特に感じるのが、「コードシェア便」の増加と「ハブ化」である。

コードシェアは、元々、二つの航空会社が特定の路線で乗客の少ない2つの便をまとめて1機にしてしまうもので、別々の便名がついていても実際は同じ便である。これが既に半分以上の便に波及していて、中には4社相乗りまである。

さらに、「ハブ化」である。実は、成田は国際線空港であり、国内線は羽田になっている。このため、日本国内でのハブ空港化が困難になっていて開港以来の難問題になっていた。

ところが、思いがけずも、最近の燃料高や世界同時不況の影響で、成田が東アジアでのハブ空港化していたわけだ。つまり便数が減ったため、欧州や米国から中国のどこかの都市に行こうとすると(あるいは逆)。成田が、ロングとショートの中継点の一つになっているようだ。(おそらく、仁川や上海もそうだろう)

先日も、第二ターミナルにいたところ、妙なことが起きる。放送である。普通、どこの空港でも、まず空港のある国の言語で放送され、次に英語があって、もう一つある場合もある。ところが、その時に流れたのは、まず、中国語。そして終わり。もう第二ターミナルは日本じゃない。

では、東アジアの航空会社は、何社が成田に飛来するのか。

中国:中国国際航空、中国東方航空、中国南方航空、上海航空、アモイ航空
香港:キャセイパシフィック
台湾:チャイナエア、エバー航空
韓国:大韓航空、アシアナ航空
モンゴル:モンゴル航空

11社ある。特に、第2ターミナルの方には、中国の国内航空各社が集まっている。

そうなると、トランジット客が訪れるのが、免税店など。特に、差別するつもりはないが、中国語の発音というのは、やや発音に伴う空気圧が大きいので、唾液を飛ばしがちである。

日本国内のことだけではなく、東アジアの玄関の一つという観点でも、感染のハブにならないように、厳重な処置が必要なのである。



一方、男性が(成田→北京)で搭乗していたNW29だが、起点はホノルルである。ホノルル→成田→北京がNW29。折り返しでNW30となり、北京→成田→ホノルルとなり、日中国民を乗せてハワイ旅行に向かう。

ミネアポリスから成田に向かうNW19便は成田の先がシンガポールであり、折り返しがNW20になる。シンガポール・チャンギ空港は東南アジア最大のハブ空港である。

付け加えると、ノースウエスト航空は、昨年10月にデルタ航空の子会社となり、現在、経営統合進行中で、徐々にデルタ航空に業務移管中という中途半端状態なのである。


ところで、最近、都内の通勤電車の中でマスク姿が増えてきた。私も既に50個用意したのだが、まだ使用に至っていない。というのもマスクをすると、「なんらかの感染者」なのか、「感染したくないから」なのか見分けがつかなくなるからだ。実際、すきまのない完全防備型のマスクマン(ウーマン)を見ると、距離を置きたくなる。

できれば、感染者は「赤マスク」とか「黒マスク」とかを義務化してほしいものだ。←あくまでも、ジョーク。