人気blogランキングへ 風も嵐も収まったようです。
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ダマスカス剣はファンタジー系のゲームにマジックアイテムとして登場して有名になったのか?(ワタシはこの手は苦手で)、ハンドメイドのナイフの鋼材として知られているのか?
最近のニュースで、長年謎であった”デリーの柱”として有名なダマスカス鋼は、ナノチューブテクノロジーを使えばその組成が説明できるとあります。
ダマスカス鋼はヒヒイロカネやオリハルコンと同じではないかという説もありましたが、その研究はステンレススチールの発明の元になったとも言われています。
一般的にはステンレススチールの発明は発見に近く、スウエーデンでクロームを9%含んだ鉱石が採取され、それが錆びにくかったことから、最初のステンレススチールが作られたとなっています。
ところが、
インドにいた英国の旅行家P・スコットは当地の「ウーツ鋼」に興味をもった。その鋼で作った刃物や鉄砲は他のどこのものより優秀だったからである。彼はボンベイでウーツ鋼を買いあつめ、本国へ持ち帰って英国王立協会に引き渡した。研究よりもその謎を解きあかすのが目的である。1820年のことであった(研究を依頼したのはロンドンのストダートで、1810年代だという説もある)。
ウーツ鋼即ちダマスカス鋼の研究には、かの有名なマイケル・ファラデーが当たった。その目的はダマスカス鋼よりも優れた刃物を作ることであった。ファラデーは「7種の混合物」の伝説を意識してか、るつぼ鋼に各種の貴金属を添加する研究を行った。その合金の種類は79種まで及んだという。ファラデーはアルミ、ニッケル、クロム、銀等さまざまな合金鋼を研究し、白金を添加した合金鋼は屋内に長く放置しても錆なかったという。
そしてファラデーはストダートと連名で初の合金鋼の論文を発表した。史上初の(正しくはダマスカス鋼に続く2番目の)ステンレス鋼は”白金鋼”であった。しかし、これは工業的には利用できず、ファラデーのダマスカス鋼への挑戦は失敗に終わった。この研究の成果としての試料は今も王立研究所に残っている。
”ダマスカス鋼の研究” より (文中のウーツ鋼はダマスカス鋼)
ともあれ、ワタシたちが現在において手軽に使っているホトンドのものは、先人たちの大変な苦労によると改めて知ることになります。
奴隷の体を突き刺して、ダマスカス鋼の焼きいれ処理をするというオゾマシイ話も残っているそうですが、現代のテクノロジーの発展は目覚しく、ワタシが注目しているのは、超高純度の金属です。
99.999%の超高純度の鉄が錆びないというのは信じられますか?
そして鉱物だけではなく、バイオの世界も凄い。バイオナノファイバーは鉄鋼並み(5倍とも!)の強度に1/5の重量という軽金属を凌ぐ性能で、実用は目前というではないですか! しかも植物由来ですから、資源の面で考えても尽きることはないでしょう。
近い将来にはクルマや家電のボデイに使われるのではないでしょうか?
ここ数年の地下資源の高騰は、投機的な思惑もあり、悲観的にならざるを得ない状況でしたが、こうした高度なテクノロジーが日本から発信されると、チョット希望を持てます。
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このトライボケミカル反応にもノーベル物理学賞で有名になったグラフェン構造になるようになる機構らしいが応用化の速度にはインパクトがある。
実際に使われているのですね。
しかし、10倍とはすごいですね。
コメントありがとうございます。
プレス金型は私の専門外ですが、カジリが生じるどころかダイアモンドが形成されるとは圧力の大きさが半端ではないのでしょうね。
>摩擦中にダイヤモンドが表面に形成される合金設計メカニズム
凄いものですね。
そういえば、ダマスカス模様の包丁とかナイフって、意外とリーズナブルなお値段で売っているのですね。
あ~、そのナイフ邪魔になって捨てる時は、ひと言教えてください(笑)。
ジャイアンさん、
凄い記憶力で・・・。
きっと、その頃からこの手の話が好きだったのでしょうね。
昔先生は、何も添加されない純鉄ができたなら、柔らかすぎて使えないと教えてくれたんですよ。
そのかわり、錆びないと。
しかし、こちらではたまに有るのですが、ナイフ頂いてもねぇ(笑)
>ただし強度の問題で使い物にならないとも・・・。
リンク先をよく読んでください!
ベースメタルとして使うと、遥かに高性能の合金や鋼になります。
ギターの弦では、いまだに使用を謳う物があります。
純鉄の話は中学の技術の先生がしてました。
ただし強度の問題で使い物にならないとも・・・。