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新原付?!

2009年01月15日 | 明日のバイクを考える

125cc以下の二輪車、自動車免許での運転不可に
 警察庁は13日、オートバイ事故を減らすため、来年から二輪車免許取得しなければオートバイの運転ができないよう道路交通法を改正すると明らかにした。
 現行の道路交通法は、125ccを超える場合は2種小型免許を取得しなければならないが、それ以下の場合は自動車免許でオートバイを運転することができる。
 現在国内に販売されているオートバイの95%程度が125cc以下。そのため、オートバイの運転教育を受けていない自動車免許所持者のオートバイ事故が多発していた。2007年基準で全国でのオートバイ事故死亡者は528人に達している。(chosun Online:ttp://www.chosunonline.com/article/20090114000043より抜粋、転載)

念のため、日本でのことではありません。お隣の韓国でのことですが、ウワサには聞いていましたけれど、本当に自動車免許で125ccまで乗れていたのですね。

日本では80年代の初めから、原付バイクの販売台数が急増して300万台市場を成していたわけですが、このときの当局が取った処置は”技能講習”の義務化でした。

それまでは、交通法規に関した簡単な試験に合格するだけで、50ccまでの第1種原付に乗れたのですから、今から考えると危険でした。まあ、それまでは道路交通事情ものんびりしたものでしたが。

今では免許試験場の構内で技能講習を実施していますが、当初の5年間くらいは地元のバイク販売店の店主やスタッフが”指導員資格”を取得して、警察官の監督の基で講習をおこなっていたのです。

30年近く前のことですから、若かりし頃の不肖ワタシも参加して講習の指導員を務めていました。

原付バイクの免許新規取得者が対象で、、正味2時間くらいで中には自転車に乗れない方もいるわけですから、それなりの苦労もあり一番怖かったのは暴走です。

50ccのオートマチックミッションのスクーターといえども、いきなりアクセル全開にしたら初心者はアクセルを戻せないし、ブレーキを掛けることもできません。

幸いにして大した事故も無く終わることができましたが、専用施設ではなく市の体育館や図書館とかの駐車場で行ったのは、今から考えると相当な無茶といえるでしょう。

昔話になってしまいましたが、当時のバイク屋ってソンナ事もやっていたわけです。

本題になりますが、50ccの第1種原付は動力付きの乗り物としてミニマムな存在で、言わばモーターリーゼーション(死語か?)の入り口だったり、一番コストの低く利便性の高い存在でしたが、世界的には韓国に近い事情で125cc以下が主力になったりで、市場が日本だけになりコストが高く、おまけに排ガス規制の導入で燃費が悪くパワー不足という多重苦になってしまいました。

ワタシが知るだけでも多方面からこういった指摘は多く、関連法令の改正を望む声も多く聞かれます。排ガス規制と走行騒音の規制の国際基準調和の件について以前も触れましたが、これは車両メーカーにとってもユーザー側にとっても朗報になる筈で、今更環境に対する規制を緩めることはできないことは明らかですから、それならば各国がバラバラな基準を統一できれば、仕様は一つになるわけですからコストダウンに対する効果は高く、販売価格が下がれば需要供給の両方に貢献します。

安全面に対する危惧もありますけれど、実情を考えると日本の狭い道路で片や50km/h制限で片や30km/hというのも危険があるわけですから、車両整備や安全運転講習などで配慮すれば危険は回避されるでしょう。

以上のことは、”新原付”というコンセプトで実現されるとよいと思っています。

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
原付の規制に関して、 (をたくな講師)
2009-01-16 07:51:39
原付の規制に関して、
電気動力の上限が0.6kwと言うのも引き上げて
貰いたいですね、非現実的な数値です。

そして、4輪車の免許を取るとおまけに付いてくる
制度も考え直すべきです、4輪と2輪車では走り方が
大きく違います。
公道を2輪車で走る訓練を受けずに居る人達が、
走ってると言うのもとても怖いですね。
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かつて軽自動車が排ガス規制強化後に排気量アップ... ((´・ω・) テラHIDOス)
2009-01-16 10:56:54
かつて軽自動車が排ガス規制強化後に排気量アップしたように、原付も2ストから4ストに移行した今、排気量アップがあっていいと思いました。

モーターの定格出力規制も見直さないといけないでしょうね。

公道を二輪で走る訓練を受けてないことを危惧する声もあるでしょうが、原付に限らず自動二輪も、四輪車のような仮免による公道練習の機会が無いですし、それを言い出すと自動二輪自体の存在も危うくなるような…。

とにかく、日本の交通行政は四輪偏重が過ぎて、二輪は環境対策にしろ駐車場対策にしろ免許制度にしろ、おざなりだったりなおざりだったりしたツケが一気に来た感があります。

http://www.njd.jp/main/20090107-002.html
こんな記事を読みましたが、業界の皆さんには頑張って欲しいと思いました。
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をたくな講師さん、 (ピストン)
2009-01-16 19:28:16
をたくな講師さん、
>電気動力の上限が0.6kwと言うのも・・
国内メーカーも電気バイクの発売を表明していますから、考えるべきですね。
>公道を2輪車で走る訓練を受けずに居る人達が・・・
正しくそう思います。
逆に、2輪経験者はクルマの事故も少ないと思います。
(´・ω・) テラHIDOスさん、コメントありがとうございます。
>四輪車のような仮免による公道練習の機会が無いですし・・・
ワタシの30年の販売店経験(一昨年でリタイア)では、意外と初心者の大きな事故はごく少ないです。
見ていると怖いくらいへたくそ(失礼!)ですが、若い人は3ヶ月も乗っていると結構うまくなります。
最近では団塊世代のリターンライダーの事故が多いと聞きます。
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この原付見直し論は昔から浮かんでは消え、の繰り... (NARAmasa)
2009-01-18 22:55:10
この原付見直し論は昔から浮かんでは消え、の繰り返しですね。
4スト化に伴う出力低下を奇貨とした免許制度の見直しは大賛成です。

一定の技量を求めないバイクの上限はどこか、それと二人乗りをどうするのか。

原付の範囲拡大で既存車種の二人乗りが出来なくなることはまず無理。
それを踏まえると125ccまでかつ1人乗りは原付、2人乗りしたければ普通自動二輪免許、といったところか。

ただ、2st50ccで約7psだったことを考えると、4st125ccで11psあるスクーターを原付カテゴリーに含められるのかどうか。

そうすると、既存原付免許は50ccまで、新原付は一定の講習を義務づけたうえ125ccまで、が落としどころか。
原付は技能検定がないというのが最大の魅力なので、講習でどこまでいけるか、かな。

大不況ですので、内需拡大策として検討されてもいいですね。
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NARAmasa さん、 (ピストン)
2009-01-19 19:25:13
NARAmasa さん、
今度がラストチャンスかもしれません。
2人乗りの落としどころは確かに難しいですね。
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はじめまして、42歳のバイク乗りです。 (いけひろ)
2009-01-24 11:58:43
はじめまして、42歳のバイク乗りです。

原付見直し論における125cc化のメリットは、確かにそうなんですが、そうなると、現在の原Ⅰでも十分だったり、ここまで早くなくても十分だと思っている方々はどうなるのでしょう?近所のおばちゃん達など、そういう方々も、一定量いらっしゃいます。本当に、30km/h程度でしか走らず、幹線道路はおっかないので、裏道をつないで走るような方々です。

バイク乗りの間には、ほとんど見かめない意見ですが、私は、原付が高性能化しすぎて、性能的にも要求スキル的にも自転車とのギャップが大きくなりすぎたのが問題だったのだと思います。交通社会がモペッド程度の性能のものに、若い人たちをスムーズにいこうさせてやれるような形になってなければならなかったのではないか?

125cc化もけっこうですが、ならばMAX15km/h程度のフル電動自転車を、簡単な申請性の免許で、低年齢から乗れるようにして欲しいです。(但し、交通法規は厳しく問う。交通課でなくても、民間人でも切符が切れるようにする。高校生の違反に関しては罰金でなくボランティア…など)

本来の原付自転車の意味を考え直して欲しいです。
返信する
いけひろさん、ご意見ありがとうございます。 (ピストン)
2009-01-24 20:20:31
いけひろさん、ご意見ありがとうございます。
>私は、原付が高性能化しすぎて・・・
今回の見直し論は、18年排ガス規制によって、あまりにも非力になってしまい実用燃費も悪くなったり、山間部などでは登坂性能が足りなくなっているなどの実態からです。
そして、いつの間にか50ccの規格が世界では少数派になってしまい、国内の販売台数の低下もあり、コスト高が販売価格の高止まりになり、本来のミニマムコミューターという役割を為さなくなっています。
それらを解決するためには、国際的な規格に准ずるのが良いのではないでしょうか。
>ならばMAX15km/h程度のフル電動自転車を・・・
モノは既に海外製がありますから、あとは法律の整備だとおもいますが、ワタシの考えは中学生までは自転車で体力を磨いた方が良いと思います。それよtりも”3ない運動”の撤廃が先だと思うのですが。
返信する
ピストンさん、返信ありがとうございます。 (いけひろ)
2009-01-24 22:52:37
ピストンさん、返信ありがとうございます。

ブログのコメント欄なので手短に… と思ったのが敗因だと思います。

私の趣旨は、皆さんがおっしゃる「本来のミニマムコミューター」は、125ccで良いと思いますが、それをそうすると、自転車とのギャップが大きくなり過ぎてしまわないか?現在の原Ⅰクラスも丸ごと125cc化してしまうことで取りこぼされてしまう人たちは、いないのか?いるのならどうすれば良いのか?ということです。

これまで日本の50cc車は、1)皆さんのおっしゃるミニマムコミューターという役割と、2)動力付の乗り物のエントリークラス、3)そして実質で30km/h+α程度の動力性能で十分だったり、50cc車程度の大きさ重さだからバイクを使っている層(運動神経や体力のないおばちゃんなど)の需要の受け皿だったと思います。本当なら、概念上では別々に考えなければならないことが、ごちゃ混ぜに考えられてきたと思います。
ですから、今回の1)カテゴリーとしての十分な性能の確保のための125cc化は、2)とか3)を、1)とは別枠で考え直す良い機会なのでは?と考えるのです。

日本のバイク関係のメディアでは、「欧州では、自動車免許で125ccまで乗れる」という彼の地の事情ばかりが触れられますが、それは、ちょっと偏った情報です。私がネットの時代の恩恵を受けて彼の地の方に聞いた限りでは、日本のバイク乗りの皆さんに受けの悪そうな事もあるようです。

彼の地ではまず自転車で走りやすい環境があり自転車の走行マナーも大いに問われる →次の段階として自転車に毛の生えたようなモペッド類に非常に低いハードルで移行できる(経済的、技術的、など)モペッドは確かに低出力で「遅いから危ない」のですが、それはつまり法規とマナーを守ることでしか身を守れない乗り物ということであり、これが交通道徳の下地作りに役立っているという意見もありました。また、社会の成員の非常に多くの人たちが当然の段階としてモペッドを経験しているので、上位の乗り物に移行した後でも路上でモペッドに乗った人に怖い思いをさせるような運転をしないのだとも言っていました。(特にドイツ)また、私は、そういう形で多くの人がバイク体験をしていることが、彼の地のバイク文化の下地なのではないかとも思います。「遅いのは危ない」が金科玉条の日本のバイク乗りさん方には、バツの悪い視点ではないでしょうか(^^;)

ただ、彼の地でも今は免許を所得しなければならなくなったり、ヘルメットの着用義務付けなどからモペッド離れが起こっているらしいです。そういう市場の変化もあって1966年ににEUでは運転免許制度の一部統一が指令され、その中で普通自動車免許でも運転して良い125cc11kwのライトモーターサイクルというカテゴリーが示されて今に至るわけです。一応、現段階では「モペッドクラスの衰退、125ccクラスへの移行」とうい捕らえ方で収まっているようですが、長期的に見てどうなんでしょう?私は、バイク乗りの絶対数がジワジワ減りかねないのでは? と思いますが。
あと、もうひとつ注目なのは、欧州各国も、モペッドカテゴリーを廃止してはいないみたいなんですね。日本のバイク乗りや関係メディアの本件に関する論調では、「50cc廃止→125cc化」ですから、実はEUで行われたこととは全く別のことになっているという指摘も、今のところ見たことありません。
http://img.wazamono.jp/futaba/src/1232801635123.jpg

長くなったので筆を置きますが、自転車以上125cc未満というクラスの扱いは、交通社会を作っていくうえで、非常に重要だと思います。
「混合交通」というのは、遅い乗り物も早い乗り物もお互いの都合を分って、限られた路上でいかに円滑に快適幸せにモータリゼーションを享受するか?ということだと思います。
返信する
いけひろさん、 (ピストン)
2009-01-25 19:35:30
いけひろさん、
ご意見と情報をありがとうございます。
後ほど記事にてまとめますので、しばらくお待ちください。
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