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続・バイクショップのビジネスモデル

2010年03月14日 | 明日のバイクを考える

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バイクショップのビジネスモデルの 続編になるが、全く同じアングルの画像はないけれど、ビフォー・アフターを並べてみた。

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20年前のことですから古臭くは少々感じるかもしれない。ノーマルカウルは単体でみれば結構尖ってはいるけれど、こうして比べると扁平に見えてしまう。

取り付けは半ボルトオンで、ヘッドライトの位置を4cm下げることを適えるために、ミラー取り付け部分のカウルの中のフレームを切り取る必要があった。

この手法で”量産モデルはデザイナーが妥協せざるを得ない部分””勝手に解釈して”理想を求めたのだ。

その他には、スープアップしたニンジャにはあまりにも貧弱なラジエターに嫌気がさし、ZXR750のラウンドラジエターを改造し装着できるようにした。

これは目論見通り効果は絶大で、ニンジャのセンターから下のカウルは外さざるを得ないが、見栄えと実用の両方に人気を博して、結構な数を買っていただいたのだが、その後は大手サプライヤーが同じようなものをリリースしたので売れなくなってしまった。

ボデイパーツのほうも同様で、シートはローシートの走りというようなもので、ライダーの着座部分が低くなって足付き性と腰のホールドを改善し、スポンジを削って皮の張替えよりも見栄えも良いという優れものだったが、これもいつまでも良い思いをさせてはもらえなかった。

ここで愚痴を言っても何も始まらないので、次に行こう。

最近、少々気になってカスタムパーツをリサーチしてみたら、数年前と風景が変わっていない。相変わらず主流はマフラー、ステップ、ホース類で、新しい分野はOVER Racingのヴィレットホイールだろうか。

空冷4発からハーレー、ビッグスクーターまで大カスタムブームが続いて、この経済状況もあり、新しいものは生まれにくいとも思われるが、やりつくした感がデフレに打ち勝つ勇気を持たせないのかととも思う。

しかし、デフレといえばインフレと違い、当面は庶民にとって居心地が良いものだから、世論としてデフレ反対といったシュプレヒコールは起こらない。

バイク業界にとってはデフレは始めての経験ではなく、1980年をはさんだHY戦争はメーカーが販売店を巻き込んだ値引き合戦で、モペットは1万円を切るほどだった。もちろん、値段は下がるが販売台数は現在の10倍ほどもあったので、利益率はよくないものの活気はあった。

HY戦争は収束したものの、急増した販売台数は販売店の増加も伴い、それは通常の車両販売による大きな値引きを恒常化させたが、レーサーレプリカを始めとするモデルの販売強化の原動力になったのかもしれない。

そしてこの現象は思わぬ形で後に波及する。

というのは国産車の販売において値引きが常識化しているなか、1990年代半ばにハーレーダビッドソンの販売が本格的に始まり、商品不足(多分4000台/年くらい)に陥って、200万円のハーレーを「これ、ください」というケースが多々みられたのだ。

それは欲しくなった人が販売店を回って、やっと探し当てた末の言葉だと思うが、これは販売店にとってカルチャーショックに近いものがあり、今までは「いくら値引きするのか」ということしか聞かされなかった店主にとって大きな驚きだったに違いない。これは販売戦略の成功の背景になったと考えられる。

またゼファー400では、この逆の現象がみられ、かなりの台数を売り損なったのかもしれない。ゼファーはポスト・レーサーレプリカの商品として開発したような気がするが、最初は(自信がなかったのか)少量の台数しか生産計画をしていなく、売れ始めても一過性のものと判断したのか、増産計画は微々たるもので、そのうち他社が類似したモデルを出してきて時すでに遅しだった。これは当時の関係者にも聞いたような気がする。

まあ、それは”ネイキッド”ブームのきっかけになったわけだから、なにがどう作用するか分からない。

ここで本題になるが、私がやっていた販売店の本分はバイクの販売だったが、バイクの販売だけでは経費が全部は出ないのは、考えてみれば発足当初から意識していたことで、バイクの販売と整備、それに用品の販売を3本柱として成り立つと考えていた。用品/部品の専門店は当時はコ○ネオートセンターくらいのもので、大規模に全国展開するのはこの後の話だ。

バイクを買っていただいたり整備をした結びつきで、ツナギやヘルメットを薦めれば売上の上がるビジネスモデルが存在した時代だったわけである。バックステップやマフラーもそうだったね。

それは時代の流れで崩れはじめ、通販や大規模用品店が増え始めると品揃えや価格の面で伸び悩みはじめる。

自分のところだけで売れるオリジナルパーツを作り始めたのは、”自分が欲しいもの”を作りたくなったのもあるが、そうした背景も否めない。

オリジナルパーツを作り始めた動機の中には、自分が欲しいものを作るにはコストが掛かるが、その経費は同じものを”多少売れれば償却できるだろう”という不純な動機もあったのかもしれないが。まあ、それでもバイク販売店としての幾らかの存在感の拡大に貢献したかもしれない。

長くなったので、ここで一服。

ここで細かくは書かないが、当初はすべてのバイク用品とカスタム部品を一堂に集め、目にし比べてから買ってもらったほうが満足度が高かろうという構想(多分)で始まった大規模用品店とバイク販売店の軋轢は目に見えない形で現れ、バイク販売店主は市場原理は理解しつつも「バイクをどう直そうか」といつも考えている職人かたぎに複雑な心もようを織りなしたのだった。(いや・・・オレのことじゃない・・・)

ところで、小売はデフレ、資源はインフレという現在の経済状況だが、資源の高騰はヒタヒタとやってきて鉄鉱石は90%の値上がりを交渉中、鉄の精錬につかうコークスの原料炭は40%の値上げが決定。一部の観測ではこれが受け入れられれば原油の再度の高騰も有りうるという。ただし天然ガスは新しい採掘技術のお陰で硬い岩盤の下から生産できるようになり、これが天然ガスの値下がりを招いている。

それに、ヨーロッパやアメリカの一部の州では炭酸ガスの排出量を制裁金をともなった規制を掛けたり、ゼロエミッションのクルマを販売台数の一定の割合で供給することも求めているから、クルマの電気化は避けられないし拡大するのは目に見えている。

バイクでは小さいクラスの電気化はもうすぐ国内メーカーも始めることだし、エンジンの整備が不要なことから拡大すればホームセンターや電気店でも売ることも考えられないことはない。

ここでもう一服。

”CS向上”も当たり前になってしまい陳腐化さえ感じる今日この頃だが、では一体、手はあるのだろうか?

いいところまで来たが、疲れてしまったので続きは後ほど。

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1 コメント

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理論や哲学は大切でしょうが、マスターベーション... ()
2010-03-14 23:55:43
理論や哲学は大切でしょうが、マスターベーションにならぬため、時代に合った柔軟性はもっと大切ってところでしょうか、まあこればかりとは決して申しませんが、でなきゃエロ文化なども衰退してますよ、きっと、
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