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初期型インナースプリングフォーク

2008年02月09日 | サスペンション

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”フロントフォークあれこれ”ではテレスコピックフォークの構造の変化に触れましたが、SL350のフォークをオーバーホールしたついでに撮影した画像を使い、初期型インナースプリングフォークの構造を考察してみましょう。

まず、今ではお目に掛かれない伸び側ストッパーが緑矢印の細いリングです。図中央が伸びきった状態で、図右が少し縮んだ状態です。

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これが現物で、矢印のリングがツバ付きブッシュに当たり、ストッパーになります。

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これが理由のような気がしますが、フォーク上部のスプリングを受けるのはスナップリングで、スプリングのプリロ-ドは掛かっていない(プリロードが掛かるとストッパーに荷重が掛かる)ですから、車重のみのいわゆる1Gでも沈み込みが大きく、重量車には使えないでしょう。

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これもお目に掛かれないボールを使ったチェックバルブ。インナーチューブの外周に120°間隔で計3個あります。

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つまり、こういうことです。フォークが縮む過程では図左のように、斜線部分のオイル室は容積が大きくなるので、チェックバルブは①のように開きオイルは抵抗が少なく流入します。

フォークが伸びる過程では、斜線部分のオイル室の容量が小さくなりますので、のようにチェックバルブは閉じオイルの流れはオリフィスのみになりますから、抵抗が大きく、フォークの動きは減衰されます。

後の構造では減衰機能を司るインナーロッドは、この場合は単なるスプリング受けになっていることにもご注目ください。

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