言葉の救はれ・時代と文學

言葉は道具であるなら、もつとそれを使ひこなせるやうに、こちらを磨く必要がある。日常生活の言葉遣ひを吟味し、言葉に学ばう。

『ひよっこ』終はる。

2017年10月02日 17時40分46秒 | 日記
連続テレビ小説 ひよっこ 完全版 ブルーレイ BOX1 [Blu-ray]
有村架純
NHKエンタープライズ

 能力の乏しい脳をフル回転して一日をやり過ごして家に帰る。食事を食べたら強烈な睡魔に襲はれるので、録画を見るなら食事中に限る。その時間に丁度いいのが朝の連続ドラマである。

 『ひよっこ』が先週の土曜日に終はつた。モデルがあるわけでもないドラマなので、展開も自由だ。登場人物たちも自由に脚本化が設定できる。時代も場所も思ひ通り。あらゆる制約のない仕立てでうまくドラマが作られるといふのは存外に難しいはずだ。ところがそれがとてもうまく行つてゐた。

 桑田佳祐嫌ひとしては、あの主題歌だけは玉に瑕であるが、録画ならそこだけ早回しにすればいい。何も問題はない。宮本信子と古谷一行と和久井映見と有村架純さへ見られればいい。声と仕草と台詞とがとてもその人物らしさを表してゐて、心を和ませてくれる。

 極めて日本的なこの人情話には、ドラマティック(劇的)といふ西洋由来の構造はない。しかし、いつかも書いたが「日本人でよかつた」と感じさせてくれる場面が随所にあつて、それらの場面にはいつも先に挙げた四人が関はつてゐる。それがこのドラマを上質な仕上がりにしてゐると感じられた。

 終了は残念だ。

 音響のS君、お疲れ様。

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