ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

こ、これは!…松倉ダム(溜池)

2022-06-11 14:26:15 | 秋田(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。今回は秋田県雄勝郡羽後町中仙道字松倉(おがちぐん うごまち なかせんどう あざ まつくら)にある雄物川(おものがわ)水系の松倉ダムを訪れます。アクセスは県道34号から県道57号へ行くと県道57号沿いに「松倉ダム」の看板があるので、そこを入っていくと到着します。

で、今回の目玉は…これ! なんですかね。あとで説明します。



順に見ていきましょう。まずダムへ近づくとこの景色が目に飛び込んできます。



左岸、下流側から見た様子。



左岸の奥に進むと、まず目にするのが「松倉神社」と記された建物。何が祀られているのかは知りません。





その奥には、こんなモニュメントがあります。



「県営ため池等整備事業 大規模ため池(一般型)」とあり、その横には「松倉の清流 沃野を潤す」と記されています。



モニュメントの溜池側には書物を模したデザインによる、松倉ダム「事業沿革」の石碑。これによると、下流の旧西馬音内町(にしもないまち)、元西村、新成村(にいなりむら)の耕地の水不足を解消するため、昭和26年度から昭和35年度にかけて県営事業として築造されたもので、貯水量は雄勝管内では最大の溜池という。しかし年月の経過とともに老朽化が進み、漏水などの問題が発生してきたことから平成9年度に改修事業が採択。翌平成10年度、改修工事に着手。そして平成15年(2003年)に完成したと書かれています。



その横にはタイムカプセルが埋められているそうな。開封が2023年5月26日とあるので来年掘り起こされるんでしょうね。一体どんなものが埋められているんでしょうか。



左岸の、さらに奥には取水設備のための建物があります。





その辺りからダム上を見ると、こんな感じ。



で、これがダム上です。歩いてみましょう。



ダム上、中央から見た貯水側の景色。まさに絵になりますね。



一方、下流側は、こんな感じ。



対岸(右岸)に来ました。振り返ると、こんな景色です。



右岸、貯水側から見たダム上。



あれ? 洪水吐が見当たりません。どこかなあ…と右岸の奥に行ってみると…おおおお、ありました。しかも奇抜なフォルム!



そこに貼られているプレートによると、これは「ステンレス鋼製ラビリンス堰」というそうな。



ラビリンス…迷宮とか迷路といった意味ですが、何とも魅惑的な響きじゃないですか! 上に記した「事業沿革」にも書いてありますが、この設備は日本初の鋼製によるラビリンス(クシ形)工法を導入したもので、越流部分をジグザグにすることで越流部分の長さを増やし、洪水吐の能力を高め防災に寄与するものなのだとか。

ああ、そういえばこの形、どこかにありましたね。そうだ、和歌山県日高郡印南町(いなみちょう)にある亀尾池です。不思議な形をしているなあと思っていましたが、これがラビリンス堰というんですね。もっとも、こちらはコンクリート製ですが。

そして、松倉ダムの洪水吐から溢れ出た水は、このトンネル(隧道)を通って下流へ向かいます。昭和36年3月竣工とあるので隧道自体はこの松倉ダムが築造された頃からあり、「ステンレス鋼製ラビリンス堰」は改修工事の際、新たに設置されたことがわかります。



あちこちのダムを訪れていると、ホント思わぬ発見があるものです。たかがダム巡り、されどダム巡りです。
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