ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

スッキリとした配置…八乙女頭首工

2021-04-30 06:58:05 | 福井(ダム/堰堤)
前回の「松ヶ鼻頭首工」から日野川を遡ったところにあるのが福井県南条郡南越前町八乙女(みなみえちぜんちょうやおとめ)にある九頭竜川水系の八乙女頭首工です。アクセスは北陸自動車道の今庄(いまじょう)インター近くで、国道365号沿いにある土の駅 今庄の裏あたりになります。ただし、頭首工の近くへ行くには日野川の対岸の道を行ってください。

【八乙女の由来】
「八乙女」は珍しい地名なので、その由来を調べてみました。言葉の意味として「八乙女」は神楽や舞を踊る8名の巫女を指す言葉で、例としては富山県南砺市にある八乙女山(やおとめやま:標高756m)が挙げられます。その地域では井波風という強い風が吹くのですが、井波風はその山の風穴から生じていると信じられていて、その風穴自体を御神体とみなしたことから、強風を鎮める儀式(風鎮儀式)は神に仕える八乙女が行なったところから八乙女山と命名されたといわれます。つまり八乙女という地名は何らかの形で巫女が関係していると考えられるわけです。

一方「魚止め(うおとめ)」という言葉に由来する説もあります。これは「乙女」という地名の場合もそうで、その場所で何らかの理由で魚を遡上させない、もしくは下流へ行かぬようにした場所という意味なのでしょう。たぶん。

そうこうするうちに、やってきました。これが八乙女頭首工です。写真は日野川の右岸上流側から撮ったもので、土手のところに独立してあるのが取水口を管理する建物です。



その建物以外は日野川を守る我ら四人衆といった感じ。(ゴレンジャーみたいなもんか…いや、違うか)



頭首工を右岸の横から見るとこんな感じ。写真右側に見えるのは管理橋です。



頭首工本体に付けられたプレートたち。これによれば、八乙女頭首工本体は1999年3月に完成したようですね。



右岸、左岸、どちらの側にも魚道があり、写真は右岸にある魚道です。下流からやってきたお魚さんたちはここを通って上流に向かうんですね。





これが日野川上流の景色です。この写真の下に見えるコンクリート部分が取水口になります。ここから取られた水は、



この建物の下を通り、土手の向こうにある沈砂地へ向かいます。



これが沈砂地。



そういえば、土手のところに八乙女頭首工の案内板がありました。これで位置関係がわかると思います。この表の中で「完成:平成12年(2000年)4月」とありますが、これは管理橋を含めた全体が完成した時期なのだと思われます。



その管理橋を横から見るとこんな感じです。ご覧の通り、柵があって橋の上に行くことはできません。



右岸、下流側から見た凛々しい四人衆の勇姿。



さて、先ほどの沈砂地の近くには「八乙女頭首工」「清流の里」と刻まれた石碑があります。





その前は「八乙女ふれあい広場」になっていて、日時計があったりします。



広場はまあまあ広く、



広場と土手の間に管理棟が鎮座しています。





取水口からどのように水が流れて行くのかは不明ですが、この頭首工自体はなかなか見応えがありました。
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