ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

4幕のリゴレット?

2006-06-20 22:57:24 | 音楽あれこれ
そういえば、びっくらこいたことをひとつ。ヴェルディ(1813-1901)のオペラに《リゴレット》という作品がある。これは1851年に作曲されたのだが、幕の構成は3つ、すなわち3幕もののオペラと思っていた。

ところがシャーマー(Schirmer)のボーカル・スコアでは、ナント第4幕まであるではないか! こ、これは一体どういうことなんだ?『The New Grove』を見ても第3幕とあるぞ。

ええ、ええ、調べてみましたとも。謎はすぐに解けた。簡単に言えばシャーマー版では従来第1幕にある2つの場を独立した幕にしたというだけのこと。つまりは、こういうことだ。

一般的な場合        シャーマー版

前奏曲           前奏曲
第1幕           第1幕:
 第1場:          マントヴァ公爵邸の大広間
  マントヴァ公爵邸の大広間
 第2場:
  リゴレットの家の近く
第2幕:          第2幕:
 公爵の館          リゴレットの家の近く
第3幕:          第3幕:
 殺し屋スパラフチーレの家  公爵の館
              第4幕:
               殺し屋スパラフチーレの家

要するに演出する上で第1場と第2場を完全に分けたい場合、4幕ものにするらしい。それにしてもだ、シャーマー版はハナからこのオペラは4幕の作品と決めつけているフシがある。3幕版と4幕版の違いについて、このスコアでは一切触れられていない。それどころか写真のように「リゴレット、4幕のオペラ」と中表紙にバーンと印刷しちゃってるし…。(写真をクリックすると拡大しますのでご確認下さい)

シャーマー、しっかりしてくれよ。いや、シャーマーだから仕方がないか…。
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