ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

浦川の砂防堰堤たち(6)…浦川下流第3号砂防ダム(堰堤)ほか

2024-05-18 06:54:21 | 長野(ダム/堰堤)
どーも、ワシです。前回の記事で見たように浦川下流第4号砂防ダム(堰堤)のすぐ上流にも築造物があります。それがこちら。よく見ると、落水部の切り込み部分が緩やかなカーブを描いているのがわかります(通常の砂防堰堤では「凹」な感じ)。このデザインはこのシリーズで見てきた一連の砂防堰堤にはない特徴ですね。


右岸、上流側から見たほうがその特徴はよりわかりやすいと思います。

では、早速築造物の中央へ行ってみます。落水部はこんな感じ。

そこから上流方向を眺めます。

落水の様子と副堰堤。

下流方向の眺め。向こうに見えるのが浦川下流第4号砂防ダム(堰堤)です。

中央から右岸を見るとこんな感じです。

そういえば、右岸には表示板が見当たりません。また、築造物本体にも銘板がありません。はて、この築造物の名称はなんでしょうね。そこで、左岸側に移動して何か手掛かりがないか探してみます。

左岸にやってきました。上流側から見た築造物の様子。

左岸側に銘板がありました。「浦川下流第3号砂防ダム」。完成は平成5年(1993年)8月で、高さは14.0m、長さは144.0m。高さが15.0m未満なので定義上は砂防堰堤となります。

近くには別の表示板が横たわっていたので持ち上げてみます。名称は砂防堰堤になっていますが、完成年月が平成5年7月になっていますね。なぜひと月違うんでしょうか…。うーむ、謎だ。なお、着工は平成2年6月らしい。


この砂防堰堤の上流に架かる橋(浦川橋?)から上流側を見た様子。あらら、新たに堰堤らしきものを築造中のようです。

そして、さらに遠くを見ると透過型の砂防堰堤があるのを確認できました。


そこへは右岸沿いの道からアクセスできそうなんですが、手前の堰堤が築造中のため道路は立入禁止になっていて現時点では行けませんでした。

というわけで、このシリーズのデータをまとめるとこんな感じになります。

   上 流 方 向
浦川下流第3号砂防ダム(1993年)
 高さ=14.0m、長さ=144.0m
浦川下流第4号砂防ダム(1989年)
 高さ=14.0m、長さ=166.0m
浦川下流第5号砂防ダム(1989年)
 高さ=14.0m、長さ=168.0m
浦川下流第6号砂防ダム(1984年)
 高さ=14.0m、長さ=168.0m
浦川スーパー暗渠砂防堰堤(1998年)
 高さ=11.0m、長さ=120.4m
浦川下流床固群(完成年:不明)
   下 流 方 向

この一覧からわかるのは号の順番と完成年のそれが異なることです。つまり「第3号」が1993年に完成しているのに「第6号」の完成が1984年というのは不自然ですよね。号数の順番は普通完成した順につけられるからです。とするなら、考えられるのは「第3号」「第4号」「第5号」はそもそも1984年以前に既に築造されていて、現在の銘板に記された完成年は実は改築された年なのではないかということ。そんな気がします。

ま、とりあえず浦川に築造されている砂防堰堤のシリーズはここでおしまい。数年後に来たら続編があるかも?
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