ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

実証するなら、してみろと言いたい

2004-12-28 21:54:44 | 脳みその日常
笑わせてもらいましたよ、TBSの血液型についての番組。
すでに他局でやられている企画の練り直しにも笑えたが、オチには苦笑。
とにかく血液型別の特徴を明らかにしようと、まずは様々な実験をする。
で、それぞれの実験の終わりでは必ず、

「これについては科学的実証性はありません」

などと責任放棄。
だったら、やらなきゃいいだろが。

確かに様々な実験をすれば、なかには納得できることもないわけじゃない。
そりゃそーさ、いろんな性格の人がいるわけだからねえ。
なんらかのことは、自分の性格にあてはまることもあるわさ。

さんざん実験をやって、最後はクロニンジャー・テストとかいうコーナー。
ほぅほぅ、それでラストはどういうふうにまとめるつもりなんだ?
そう思って見ていたら、シメの言葉は、

「現在では血液型と性格には関係がないのが定説となっています」

おいおい、じゃ、2時間近くのあいだ「うんうん、そうそう」と納得していた視聴者の立場はどうなるんだ?
それまで白組を応援していた奴が、突然赤組の応援になったのを呆然と我々は見ているようなもの。

「そりゃないよ、ヤマちゃん」

思わず、そう言いたくなるほど痛々しい番組の構成。
学会でそういうのが定説になってるんだったら、無駄な時間をかけて根拠のない実験なんぞすんなよ !

TBSといえば、少し前に都知事の発言を適当に編集して、事実と異なる報道していたのは記憶に新しい。
そんなインチキで、いい加減なテレビ局だから、ほかの番組だってワシは信用していない。
だから今回の番組の、あまりにイタすぎるほどの展開には驚きもしなかったし、怒りも湧かなかった。
「またか…」という感じよ。

前にも書いたことがあるが、テレビ番組で「科学的に実証する」とか「徹底的に検証する」といううたい文句を掲げる時には、まず信用しないことだ。
科学的に実証するというのは、ある命題を立てた時にそれが正しいことを証明するために、どんな反証もないこと挙げなければ駄目である。
逆に、ある命題が間違っていることを証明したいのであれば、根拠に基づく反証を提示しなければ説得力はない。
その意味で、今回の番組はまったくなってない。
ちなみに、以前ビートたけしが「モーツァルトの音楽を科学的に検証する」という番組をやっていたが、あんなのも、まさにその類い。
ワシは芸人としてのビートたけしは好きだが、いかにもインチキ臭い番組を企画するその姿勢には同意しかねる。
一般人はダマせても、専門家が見たら一発でそのインチキはバレるのに、それを敢えてやるからイカンのだ。
だから、以前ここでもそれについて言及したのである。

また、討論番組やワイドショーなどでは、よく「徹底的に検証する」なんて抜かすが、あれも困ったもの。
なぜなら、ちーとも「徹底的じゃない」から。
放送時間なんて短いんだからさ、そもそも徹底的に検証できるわけがない。
で、結論が出ないまま放送終了時間になる。
すると司会者は決まってこう言う。

「時間になりましたので、この問題は改めて考えたいと思います」

こらっ、「徹底的に検証する」んじゃなかったんかい !

だからアンタらはいつまで経っても信用されないんだよ。
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