湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

9/30 自転車泥棒容疑事件で/慶応大湘南C秋祭実行委総会に行きました

2010-09-30 16:19:28 | 引きこもり
2010/09/30 記
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私の担当している青年が、自転車泥棒の容疑で交番に連れて行かれた。歩道にはみ出した自転車は違反だから直していたのだと本人は主張。店員は謝らないから怒り出して警察沙汰にした。親を呼べと店員が主張。見かけは大学生っぽいが本人はまもなく30歳になる。その言葉に更に本人が抵抗したもので、見事にこじれた。

私は当人が一向に現れないので、彼の携帯に電話し、その電話に警官が出て事情がわかった。彼は診断を受けていないがアスペと思われた。しかし彼自身には、その障がいのことを説明していなかった。こういうときが難しい。当人の目の前でそれを話せば、診断を受けているわけではないので、レッテル貼り人権侵害にもなりかねない。受容の問題も起こる。当人から離れて警官に説明すれば、本人が不審を抱いたり、警官も理解力があるとは限らないので、ろくな発言をしないことが以前の例からもあるのである。

結局、彼の論理の「他人の自転車を触ることで泥棒となるのか」という主張に水を注すことにした。この自転車が他人のものであること。ならば、移動する前に、関係者に移動することを「ひとことなぜ告げなかったのか」ということだった。彼はお気に入りのiPadを持ち歩いて移動中曲を聴いている。私との面談のとき彼は癖でテーブルの上にそれを置く。それを私が急に触ったら怒るだろうと言ってしまった。これは通らないことが多いのだ。案の定彼は、これは自転車でiPadではないといいだしてしまった。般化が難しいのだ。

店員には、彼は私の勤務先の学校に登録している生徒であり、私は担任であること、融通が利かないが悪気は無いので、許して欲しいといった。店員は様子に戸惑い、「とにかく悪いことは悪いことだから、警察に任せますよ」と言って帰ってしまった。

この「悪いことだから」に彼が反発。「悪くない!」と怒り出した。私は「事前にひと声」論に徹し、警官もそれに同調した。本来ならクールダウンが必要なのだが、彼はうなづいた。論理ではなく私への信頼表明だった。「ありがとう」と私が言ったが警官は怪訝な顔をしていた。一応は警官の注意でことが済んだ。私は炎上中の信頼表明を心に刻んだ。

今回の巡回はこうして流れた。しかし日常茶飯事のように、類似したことは起きる。切符自販機に忘れたご婦人のハンドバッグを返すのに、追いかけて改札口に突入、警告板がしまって、乗り越え騒ぎで押さえ込まれ、婦人物のバッグを持っていたので窃盗を疑られた者もいる。幸いご婦人がバッグ紛失に気がつき私鉄窓口に駆け込んだので事情がつながって「無罪放免」になったこともあった。

盗みなどしていないのに捕まえたという彼に、勝手に改札口を越えたことはどう考えるかと問い、主張を押さえ込んでしまったが、本来は手順を教えるべきなのだ。

こうした不器用な青少年や、心と事情のもつれを抱え込んだ青少年が私の担当となる。しかしその場面が彼の処理キャパの狭さからくるとも言い切れない状況はどこにもある。場面のめぐり合わせの過酷さは誰も味わったことがあるものだ。

ちょっと思い出すだけでも、冷や汗が出てくる。ある研修大会の模擬授業のとき、ワイヤレスマイクが突然使えなくなった。会場が学校なので空調が無く、窓を開けていたので騒音が結構入っていた。黒板の前にスクリーンが下がっていて、黒板の代わりにホワイトボードが設置されていたが、ペンが乾いていて書けない状態だった。私の声は通らない。そこに下校の曲交じりの長い放送が入って私の授業は終わった。油断したと思った。こういうときは黙るのだ。授業条件が整わないので一時中止しますとしたほうが、集中と協力が得られるのだ。授業は全く空転に終わり一年が瞬時に消えた。それからは、自前のチョークとホワイトボードペン、レーザポインタを持参すること、これを忘れたことが無い。

教員やっていれば、この手のことはしょっちゅう経験する。引率中に子が消えて、同時に別の問題が起きたりすることとか、授業中の生徒同士の突然の喧嘩とかいろいろある。青年の場合は社会経験もあるので、逆に激突してしまう。ケースバイケースだが、私は権力型で押さえつけることができないものだから、なんで始末ついたのか自分でもわからないケースも、いくらもある。人生、傷だらけのものだと酔うのも勝手だが、この騒動に気持ちがつぶされてしまう者もいる。強くなれは抑圧に転じる。しかしどうしてこうもめぐり合わせが悪い連中なのかと、他人事ではないが、思ってしまう。

しかし偶然ともいえない操作が入った「偶然」も有る。時間限定発言はいつも私は順が最後となる。時間切れを作られれば私の発言は封じられる。しゅっちゅう出会うからそれがわかる。順の不自然さは直らない。微妙な操作が会議の中に忍び込んでいる。こういう際どい空気のようなものの対応は彼らには無理だ。

帰り道、彼と歩きながら話した。損な奴だなあと言ったが意味が伝わらない。この伝わらなさが障がいなのだが、私は別れ際に信用してくれてありがとうと言った。ありがとうだけがはねかえってきたが、分析せずにその言葉を大事に抱え込んで改札を越えた。

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糖尿病治療薬のエクア錠50mgというのは初めてだ。アマリールよりは効き目が柔らかい薬だそうだが飲んでしばらくすると低血糖気味の感覚を味わったので、しばらくは扱いに慣れる必要がありそうだ。

食事の残り物片付けモードを撤回することを母に告げた。たちまち、「食べたくないのだから手をかけて作らなくていい」という応答が返ってきた。「仏さんじゃあるまいし」という高齢者ならではの会話(翻訳:仏壇にあげる食物の量はほんのひとつまみだ。)を返し、「少しずつでもいいから食べろ」と言い返した。今夜は慶応大の祭実行委に行く。夕食はひとり、「食事を省略するな」と念を押した。

ふたりとも、それぞれ低血糖と自律神経失調でふらふらしているのでは、話にならない。

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市長面談のときの置き忘れた袋を受け取りに、市民相談課に行き、Nさんから袋をいただいた。「お手数かけました」と挨拶の途中、「懇談時に提出する書類だったのでは」とNさんから質問を受けて困った。袋の中に入っていたのは、市長宛の就労支援の請願書。時間切れで、説明不足なら出すべきではない上に、スペアの全会員の了解を踏んでいない文書だったからだ。内容は前述のブログで書いたものと大差ないが、日本ソーシャルインクルージョン協会代表の炭谷氏の講演実現支援をお願いする一文が入っていた。

Nさんは秘書課兼任の方。「時間切れで提出を取りやめた書類です」と説明したが、もう一度、今度は就労支援の関係で市長に説明させてもらえないか考えている。

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夜に出かけた慶応大湘南Cは、教官の**さんに会うために看護医療学部にたまに行っていたが、もう数年は行っていなかった。交通事故からの退院後も私はしばらく杖を使っていたが、そのときは数名の学生さんに介護されてしまい、恐縮というか冷や汗をかいたことを覚えている。

慶応大に初めてきたのは湘南Cが出来た頃だが、私は引きこもりの方の中に、相当の割合で軽度発達障がいの方が入っているという意見の立場で、心理学系の研究会に出ていたことがある。その会場がたまたま湘南Cになったことがあった。当時は連絡の行き違いで、私がボランティアとして関わっていたPTSDがらみの現場の子ども支援活動の関係で、有珠山噴火避難所の子どもとのオンライン交流をしている心理系の危機管理屋として紹介されて困ったことがあった。私は夜間緊急出動がらみの夜間傾聴屋であり、訪問教育相談屋である。その研究会で慶応のM教授に初めて出会ったのだった。

有珠山というからこの研究会は、もう10年前のことになる。

このころから、たまに学園祭にお邪魔することがあったが、今回秋祭にお邪魔して、いわゆるひねった社会派イベントが全く見られないことに時代の変化を改めて感じている。高校文化祭から社会派が消え、やがてエコ全盛となり、またマンネリ化している状態は、大学祭にも共通の傾向が見てとれる。

今回は秋祭実行委総会ということで集まったが、いわゆる地元参加やテーマ参加の、学生さんではない参加者の顔が見られなかった。湘南あすなろ会の**さんとふたり、場違いだねと話していた。私は場違いの商売をしているので、この空気はお馴染みなのだが、私が馴染んでいるという意味ではない。大学の差がかなりあって、ここはそんなにケバくない。今回、Oさん製作の湘南HL便り号外に、かなりケバい女の子(私にはAKBもKGBも区別がない)の画像カットが挿入されており違和感を感じている。挑発かなあと悪いオジさんの顔を思い浮かべている。

それはそうと、地元はエコ関係のお店や、ゼミのお遊びなのかなとも思いつつM教授の名前があった。白髪頭は会場にひとつだった。今回の話は当日の実務的な詰め。進行の手際のいいこと。あっという間に終わったのは大学の個性だ。すぐに本館前のバス停からバスに乗れた。

私たちのBig Issue ブースは、本館裏あたりになりそう。うまく行きますように。

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**さんと食事をして家に戻ったが、案の定、母は食事をしていなかった。強制的に雑炊を作って食べさせたが、吸収が早いものは、腸に食物が直接入ってしまうのでダンピングや動悸が出てしまうと文句を言われた。固いと食べないので加減が難しい。「食べたくない」と拒否された食物は捨てることになる。勿体無いからとハイカロリー食を食べたことで、私の糖尿病が悪化したのだ。父が家にいないので本当に助かっている。これが両親ふたりの世話だったら、私がつぶれている。

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12/4東工大を会場に「不登校、ひきこもりへの支援を語る」という内閣府のイベントがある。案内状ファイルをセブンイレブンのネットプリントで印刷した。駆け抜けるように季節が変わっていく。

IPSリカバリーの次の企画の準備期間に入ってしまったが、大事な柱が抜けてしまった空虚感が私を包んでいる。今日もこれから一箇所、中止のお詫びに行く。


夜間傾聴:□□君(仮名)
     中央林間君(仮名)

p.s. DINFの資料まとめて受け取り予定。>10/1


〈校正2回目済み)
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