恒例の町内のどんど、年始の回覧板で「どんど祭」の開催が報らされた。新型コロナ禍ではどうだろうと心配していたが、開催を知りほっとしたのは歳のせいだろいうか。どんど、「本来は小正月(1月15日)に村境などで行う火祭。門松・竹・注連縄などを集めて炊く(広辞苑)」。昔は村境の道祖神を祭ったところで行われた。
会場は道祖神前ではなく錦川沿いの河川敷広場。若竹で組みあげた台座に注連飾や破魔矢、ミニ門松などが例年のように積み重なっている。次々持ち込まれる焚くものを世話する人がその上に投げ上げる。人出は例年より少なめだ。点火は正午、点火するのは、丑年生まれなら男女年齢を問わず参加できる。
このところの寒波、川沿いでもあり寒さ冷たさを覚悟して参加したが天の恵み風もなく温か。そんな無風状態で炎は火柱となって垂直に伸びていく。風になびく炎はは何か力強く迫力あり、写真を撮る人にはいいモチーフになる。その点では物足りない気がするが、コロナ禍の生活が、今以上に乱れることなく燃焼する、そう思えば静かに願いを託せる。
どんどの炎が垂直に昇っていくのは初めての経験になる。そんな穏やかな炎のお陰で、会場から直線で約3㌔の海抜200㍍の城山山頂に位置する岩国城が炎と一緒にフレームに入っていた。長くどんど祭に参加しているがこれまで全く気づかなかった光景、いい構図に出会えたと少々笑みする。今年は何かいいことが起きる、そんなことを思いながら会場を後にした。錦帯橋下川原のどんどは今夕。