黒い板塀の外に置かれた四角い箱。数名の子どもが、スマホで撮りながら「これなんだろう」と話している。ちょうど横を通りかかり子どもらの疑問の声が聞こえた。「どこから来たの」と聞くと広島市からという。竹で作られた箱の蓋を開いて見せる。何があるかと子どもらはのぞき込むが中は空っぽ。この箱は「家庭ごみ収集の日、持ち出したゴミを入れる箱。ここは錦帯橋に近く、観光に来られた人を気持ちよく迎えるため」、そんな話をした。
そこへ子どもらのお母さん2人が一足遅れて追いついた。子どもらが親に箱の説明をする。そつなく説明するのを聞いていて「我が説明をよく理解してくれた」と心の内で思った。母親は「こんなのが欲しいね」と子どもらに話しかけていた。
GW,錦帯橋下川原駐車場は自家用車にバスなどで満車状態。夏日の暑さのなかでも錦帯橋を渡る人も多く、渡り終えた先のソフトクリーム店は長蛇の列、その先の公園でも日陰に腰を下ろす人も多く、子どもらは噴水の水と戯れている。早い夏日到来に体調保護への注意報が出ている。
例年なら見ごろのボタンは早咲きで終わっている。近くにあったバラ園は撤去され、花らしい花は無い。代わりに公園の木々は芽吹き盛りで新緑を、城山は新芽がパッチワーク模様で絵になる。紅葉谷の白壁と新緑のコントラスト、こちらも絵になる。竹の箱を不思議がった子らはこんな緑の中で次は何を見つけただろうか。