日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

ふるさとの昆虫展

2008年03月31日 | 自然 季節
 

1918(大正7)年生まれ、戦時中は衛生兵としとして南方諸島へ、戦後復員し農業のかたわら昆虫や農村の風景を本格的に描きはじめる。描く事が好きで戦時中は衛生兵だったので赤チンで描かれた。

この2月、90歳を迎えられた山田 靖さんの昆虫画が信州昆虫資料館から一時里帰りし展示されている。その数は千いや2千匹、とにかくすごい数だ。広い市民会館の展示室は子どものころの野山を彷彿させる。描かれたいっぴき1匹は飛び立ちそうで思わず手を出したくなる。生きている、これが実感。

山田さんは、採取は虫の命をとるからと観察して描かれたという。この慈しまれる気持ちが「虫が生きている」と思わせる作品に連なり、見る人を惹きつけさせている。描かれた中には絶滅したり見かけることの少なくなった昆虫も含まれている。

昆虫といえば昆虫標本、子どものころの夏休み作品の定番だった。遊びながら採取した昆虫は毎年同じ種類、それでも空き箱の底に厚紙を敷き虫ピンで止め、樟脳を入れてセロファン紙をかぶせるとそれなりの作品になる。学年が進むにつれ上手く出来る。そのころ慈しむ気持ちはどこにあったのだろう。

「じいちゃんの子どものころはこんな虫が家の周りによけいおった。それを捕って遊んだが、いろいろなことから今は見んようになった」とお孫さんに話しながら見入っておられた人の目は大きな蝶の前だった。お孫さんが「いろいろ」の意味が分かるころ虫たちの世界はどう変わっているだろう。

(写真:作品の一部、蝶や甲虫の画)
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菜種梅雨

2008年03月30日 | 自然 季節


㋂下旬から㋃はじめにかけてはよく雨が降る。ちょうど菜の花が盛りと咲くころと重なり菜種梅雨と呼ぶ。桜の咲き始めた錦帯橋周辺も1日静かな雨に濡れた。観光客の人は落ちつかないそぶりで急ぎ足で渡る。

各地の桜の満開の様子が見られるが錦帯橋はもう少し、次の土日あたりは見ごろかもしれない。が、1週間の天気予報はまたも下り坂とか。

錦帯橋への交通の1つに錦川清流線がある。今年から新型車両が導入されお客さんを待っている。転換クロスシートや車椅子対応トイレなど、地方の三セク鉄道にしては立派な車両だ。

その1両に桜の花が描かれた「桜のピンク」号がある。晴れていれば乗客も多かろうにあいにくの雨、通過する窓に見える乗客の影は僅か。心なしかスピードが控えめだ。ただ雨に濡れた車両は鮮やかなさくら色をしている。

この雨は草木の芽吹きを促し蕾をほぐすという。まもなくやって来る田植えの備えにもなることを思えば「よく降る」雨といぶかってはおれない。

今日は最高気温が10度あまり。桜も少し冷たいと感じているのではなかろうか。

(写真:雨の踏切を通過するサクラ色の列車)
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混雑緩和

2008年03月29日 | 生活・ニュース


新しいバイパス道路の一部区間が開通した。
市街地の国道の混雑、特に朝夕のそれを解消することが目的のバイバス道路だが、全通はいつか分からないがその時に本当の効果が表れる、と期待したい。

所用の帰途、開通から1時間ほど経ったころ通り初めをした。
片側1車線は2つの橋とトンネルが1箇所、歩道はゆったりと幅ひろくアスファルトの色と規制の白線のコントラストは気持ちいい。

ニュースで見たことのある新しい道路開通直後の混雑の様子が目の前にあった。ゆっくり走ってはとまり、しばらく待って同じ繰返し。車窓から見える風景も見る場所が変わると、オッと思える。

歩道にも人と自転車が続く。写真を撮る人、欄干にひじをつき川面を見ている人、遠く霞む岩国城を眺めている人など思い思いの初渡りを楽しむ様子が見える。

道は曲がりや高低もきつい箇所もなく走りよいと思った。開通前に関係者の事故処理の訓練の報道を見たが、事故のない安全なバイパスであって欲しい。

(写真:通り初めの車で渋滞するバイバス)
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淡墨さくら

2008年03月28日 | 自然 季節


気象庁の開花宣言基準に見合った桜が幾本か周りでも見られる。まだ「ちら」ほどだけどカメラを向ける姿は目にする。満開の桜も画面いっぱいに映されておりそのシーズン到来を感じる。さくら前線は北上している。

日本の国花は桜。古くには花といえば桜を指す時代もあたっという。そんな昔から日本の山野に自生していた桜を「山桜」、人が作りだし栽培した桜を「里桜」といって区別されている。後者は名前の語尾に「桜」をつけない。八重と彼岸などは例外という。

さくらを使った言い回し「ほんのり桜色に上気する」は艶っぽくていいが、客のふりして購買心をそそらせる「サクラ」はいただけない。

宇野千代生家の庭にある淡墨桜が淡いピンク色になり見ごろを迎えようとしている。5分咲きだろうか。
この桜は、岐阜県本巣市の国の天然記念物「淡墨桜」を訳あって譲られたもので今も大切に育てられている。花びらは満開近くなると白くなり、散るころには淡い墨色に変わるという。千代はこの花びらを手がけた着物の柄に使った。

庭は四季観賞する人が訪れ純和風な生家と合わせ観光スポットになっている。小学生のころこの庭で駆け回って遊んだ面影はどこにも残っていない。

(写真:見ごろが近づいた淡墨桜)
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山茱臾の花

2008年03月27日 | 自然 季節


山茱臾と書いて「さんしゅゆ」と読む。春を告げる花木の1つだそうだ。そうだというのは、ブログから「さんしゅゆ」の知識を頂いたばかりだ。

仲間と数回訪れた場所で、樹高数㍍ほどの木の黄色の花がブログで見た花と同じだと知った。紹介すると誰もが初めて、関心を持って眺めた。花が咲いていたから分かった。

  ♪庭のさんしゅゆの木 なる鈴かけて 鈴の鳴るときゃ 出ておじゃれよー ・・・ ・・・
 
この「ひえつき節」は宮崎県椎葉地方の「ヒエ搗き」の際に、搗き手の手をそろ、楽しく、雰囲気を盛り上げるために歌われた「仕事歌」という。はじめに出る「さんしゅゆ」がこの木という。いや山椒と解かれた紹介もある。

春に金色のようなような花を咲かせることから別名を「はるこがねばな」という。秋にはグミのような鮮紅色の実がなるそうだ。江戸時代に渡来した薬用植物のひとつで、今は鉢植で楽しむ人もある。

秋に訪れたとき鮮紅色の実に出会いたい。出来れば「やや渋みと酸味」という楕円形の熟した味も試してみたい。

ちなみに「さんしゅう」と「さんしゅゆ」の2通りがある。さんしゅゆは広辞苑の掲載に従った。

(写真:名前を初めって知った山茱臾の花)
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まずまず

2008年03月26日 | 陶芸


粘土をこねてろくろを回し、夢中になれる面白いと喋りながら昼食を挟んで4時間あまりの気持ちだけは若い集いの陶芸教室。

紐作り、それを使った器作り。茶碗かコップかはたまた壺か、作る当人も仕上がるまでは何型か分からない。

基本実技を見て作るが思うままにはならない。息子の歳ほどの講師陣はいやな顔をしないで形の修正方法を丁寧にアドバイスする。どうにか形になった頃先月の作品が並んだ。自分流には「作品2」。

色付け方法を聞きながら仕上げた本格作品。手にとる。艶やかな手触りはまずまず。大きさ形もまずまず。色合いは初めてにしてはまずまず。まずまずはまあまあと同じで出来栄えはいい感じになる。

お宝鑑定で皆さん目が肥えている。これはいい値が付くので次回のバザーにはぜひ出品をと促される逸品がある。逸品の形を見習い先達の手先を盗み見しながら粘土をこねていく。

(写真:まずまずの作品2)
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水面にも春

2008年03月25日 | 自然 季節


雨で少し増水した錦川 川幅いっぱいに豊かな水量を見せながらゆっくりと錦帯橋の下へ

水面の陽は波紋の思うままに小分けされ のたりのたりと気持ちよさそう

彼岸明けの陽は水温む候となりましたに相応しい

茶店やぼんぼりの準備にあわせふくらみはじめた桜の蕾 開花は間近

霞にかすむ遠くの山にも春を感じる

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名付けかた

2008年03月24日 | 自然 季節


NHさんのブログ。庭の桜の木に鳥が来た。ウグイス色の綺麗な鳥。ウグイスが来たと喜んだ。そしたら「メジロ」と教えられた。2時間掛けて撮った鳥の眼の周りは白かった。でも「ウグイス色の鳥なのに」、と・・・。

メジロは名前のとおり眼の周りは白色。のど周りは黄色で腹部も白色。背中は鮮やかなウグイス色をしている。鶯餅から連想するウグイス色はメジロの背中の色によく似ている。ウグイスの背中は少し黒味がかった緑色の気がする。NHさんのスッキリしない気持ちも分かる。

多くの人が並んでいると「目白押し」という。由来は「メジロが木の枝にとまるとき押し合うように沢山並んでとまるとこからきている。庭に来るメジロはいつも2羽で押し合う様子はなく仲睦まじい。

名前の由来を聞いてうまい説明に「なるほど」と感じることはある。その多くは歴史のように伝えられてきた。ときにはそこから物語りも生まれ人の心を癒した。いにしえの人の知恵の深さを感じる。

わが子の名前はそれなりに考えた思い出がある。その名前のイニシアルはK.K。家内も私も同じだ。意識したわけではないが気づいたら同じだった。息子のニックネームは時の米国大統領「カーター」だった。由来について照れくさいのか教えてくれなかった。

(写真:わが家の庭に来たメジロ)
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たらの芽

2008年03月23日 | 自然 季節


「鬼退治にはヒイラギより効果がありますよ」続けて「終わったら水に活けてください。春にはたらの芽が食べれます」こんな謳い文句に誘われ節分の少し前、山陰のある道の駅でたらの木を1束買った。長さ20センチほどの小木が4本あった。

ヒイラギに比べれば何倍も大きく屈強なトゲは鬼も降参するだろうと納得する。ヒイラギ以外は鬼退治に使ったことのない我家、今年はどんな福がやってくるのだろうか。

言われたとおり水に活け日のあたる所へおいた。芽も葉も山菜として旬を味わう食材程度は知っていたが、食した記憶はない。その貴重な芽が出ていることに10日くらい前に気づいた。それも4本全部に。道の駅の謳い文句の1つは証明された。

食の安全が昨今ほど問われたことがあっただろうかと思い返す。自給できない日本の食糧事情の根底にあるあ原因を探り、言葉ではない根底からの改善を期待したい。誰しも孫子の愛おしくない人はいない。彼らの将来のためにも。

鬼退治にヒイラギ以上の効果が表れるか、もう1つの謳い文句に期待しながら、たらの芽を楽しみたい。

(写真:育っている「たらの芽」)

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紙幣の素

2008年03月22日 | 生活・ニュース


黄色っぽい花が房のように咲いた木の下で年配のご夫婦が写真を撮って貰っている。2、3枚撮られたようだ。「有難うございました」と礼を言いながらカメラを受取った。行楽地ではよく見かける光景だ。

すると「私はこれと同じ木で仕事をしとりましたが、花を見たのは初めてですいの」と撮影をお願いしたした人に話された。話しかけられた同年輩の方は「それは」と聞かれ会話が続いた。

長年みつまた(三椏)の木を切り、蒸して樹皮を剥ぎ出荷していた。三椏は紙幣用の紙になるので心をこめて仕事をした。切倒すばかりで花を見るのは今日初めて、記念に写真をとお願いしました、こんな話をされた。

何組かの観光客も三椏の話を聞かている。この木が紙幣用の紙になることを初めて聞かれた方もおられ「いい勉強になった」そんな顔に見えた。

三椏、子どものころこの皮をムチ代わりにして山野を走った記憶がある。繊維植物として知られ紙幣に用いられたのは明治時代からという。資料には徳川時代から和紙の素として使用されたともある。

今でも紙幣はこの木からですか、との問いに先の人は「分かりません。里を離れて長ごうなりますので」と言いながら花を再び見上げておられた。このご夫婦の思い出の旅に思わぬ花を咲かせたのは懐かしい三椏だった。

(写真:文化財指定武家屋敷の庭に咲く三椏の花)
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