
私は飲兵衛ではないが旅番組でよく見るのは「乗り鉄、撮り鉄、いろいろあれど、我が鉄道の旅は『呑み鉄』」。これは俳優・六角精児が“酒”と“鉄道”という偏った視点により日本を再発見する旅番組。鉄道に乗り自由気ままに途中下車しながら、沿線の酒蔵や鉄道遺産を巡る大人の旅を、六角オススメの音楽に乗せて放送される。飾りっ気のない一人旅がいい。
酒蔵のある土地で下車し必ず試飲、そして地元の料理を食す。試飲した酒や地元料理の奥深い味の表現にいつも聞き入る。酒蔵はお店の宣伝に使いたいのでは、といつも思う。他局も食レポという名の番組も味のうま味の表現を「飲み鉄」からぜひ学んでほしい。
現役の後半は出張が多く各地へ出かけた。TVドラマのように、出張先で時間があき、その地の観光名所などをめぐるなどの余裕はなかった。それだけに、ふと回したチャンネルが出張で利用した新幹線以外の鉄道や列車が登場するとTV局は問わず見るようにしている。途中下車して巡っておかなかったことを残念に思いながら。
先日は九州の久大線が放送されていた。ここは久留米駅から大分駅まで何度か利用した。列車はいつも「特急 ゆふいんの森」、メタリックグリーンの色彩は今も記憶にある。放送は久留米発で大分に向かって九州を西から東に移動する。あんな景色、そんな街や地域の話しなどを列車に揺られる気分で見ている。こんな回想もいいもんだ。
(今日の575) 出張じゃ駅食食べて乗り換える