日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

さてどっち

2013年10月31日 | エッセイサロン


 国は毎年、16歳以上の人がどのような言葉の使い方しているか調査しているそうだ。最近の5年間に出題された慣用句などのうち、間違いが多かったもの、と断って購読紙に載っていた。言葉は人が使うものなので、時代とともに変化します。例示の言葉も100年後は正解が変わっているかも、と心配そうな記事になっている。

 1.つっけんどうで相手のことを考える態度が見られないことを
    ア:取り付く島がない  イ:取り付く暇がない
 2.実力があって堂々としていることを
    ア:押しも押されぬ   イ:押しも押されもせぬ
 3.物事の大切な点を正しくとらえていることを 
    ア:的を射る   イ:的を得る
 4.はっきりしていて疑うことがまったくないことを
    ア:火を見るより明らかだ  イ:火を見るように明らかだ
 5.すぐに返事することを
    ア:一つ返事      イ:二つ返事
 6.いよいよというときに使う、とっておきの手段を
    ア:天下の宝刀     イ:伝家の宝刀

 エッセイサロンの月例会でも時々、こうしたテーマが出される。知っているつもり、分っているつもりのはずが、それが誤りということが多い。今月の例会で出された間違いやすいことば。1.役不足 2.閑話休題 3.五月晴れ 4.流れに掉さす 5.檄をとばす 6.姥桜 7.情けは人のためならず

 この中で初めて接したのは「閑話休題(かんわきゅうだい)」。意味は「無駄話はさておいて、それはさておき」などとある。例会で、人生経験豊富なメンバーなので時に話題が広範になる。司会の代表から「閑話休題」が下される。この使い方は正しいのか否か。

 故事や諺、格言などは思い違いして覚えていることが多く、これらをを使うときは「辞書を引くなどして確かめて使うこと」と決めているが抜けることがある。先般は新聞記載の3番の間違いを教えられ修正した。

 面白い間違い話を目にした。「いや~、さすがの彼女も僕にかかれば、釣瓶落としだよ」。聞いた人は微笑んだのか、気の毒にと思ったのか、さてどっちだろう。
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釣瓶落とし

2013年10月30日 | 生活・ニュース


 台風29号は西方へ進み日本には影響なしとして気象情報からは失せた。このところ夏日も現れずしのぎやすくなった。かたや朝方の冷え込みは1枚重ね着をうながす。街路樹も慌て色付きのスピードを増し来た。晩秋という気のせいか日暮れが「秋の日は釣瓶落とし」のことわざを実感させる。

 これは、日が急に沈むようになった、日暮れが早い、そんな感じを釣瓶が井戸の水に向けてスルスルと真直ぐ落ちていくところにかけたという。「ツルベを井戸になぜ落とす」と聞かれ不思議に思い聞き返したら「笑福亭鶴瓶」さんと混同していた。「朝顔に釣瓶とられてもらい水」と置き換えれば間違いは起きなかった。

 釣瓶は井戸の水をくむために下す桶をさす。これに縄がついていて、滑車を使って水の入った桶を引き上げる。その水は夏は冷たく冬は温かく自然の恵みを感じる。子どものころ、遊びでのどが渇くと井戸の水をくみ上げて飲んでいた。今なら自販機だろうが、そのくらいの数の井戸があった。

 滑車は釣瓶を楽に引き上げる働きをする。以前住んでいた家の庭に井戸があった。井戸には釣瓶と滑車が残っていたがそれを使ったことはなかった。引っ越すとき、滑車だけは思い出にと保管、今も物置に座を占めている。これからも用を言いつけることはないだろうが、気の済むまで物置で休ませよう。
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思った以上の作

2013年10月29日 | 生活・ニュース


 バームクーヘンはドイツ語で木+ケーキ、中心にドーナツ状の穴があり、断面の樹木の年輪のような同円心状の模様が浮き出たケーキ、と説明がある。初めて食べたのはいつか全く記憶していないが、そのケーキを野外で作ろうという、主催者も初めての試みとか。次は「竹を使って作って遊んで食べよう」の一コマ。

 場所は野外炊飯などできるところで申し分なし。材料の卵、ホットケーキミックス、バターなどはあらかじめ準備されている。これを混ぜ合わせるのは子ども同伴のお母さんの独占場、各班とも短時間で準備は終わる。

 次は準備された直径数センチで長さ1メートルほどの節を削り落とした青竹の中心部にアルミ箔を巻く。そこにケーキの生地を均一に巻く。巻きながら用意された炭火の上部で竹を回転させ、焼き目をつける。また、生地を巻く。そして焼き目をつける。これを繰り反す。

 子どもとその付き添いの親が真剣に取り組む。炭火の上に落ちた生地は焼けて炭状になり白い煙が立ち込める。煙たくても子どもらは竹を回す。かれこれ1時間、9個の竹で作ったバームクーヘンが完成した。竹を抜き、ケーキカットに子どもらの歓声が上がる。親たちもほっとしたような顔、家族のふれあいをそこに見た。

 すがた形は違っていてもいずれ劣らぬ味と香り、子どもらは顔で「うまい」とうなずき合いながらほおばった口を動かす。それを眺めながら、この経験がどこで生かされると信じた。手伝いのおじさんたちも皿にのせられたケーキをいただく。なかなかいける味の中に、少し燻製ポイところに野外活動の味がミックスされている。若いスッタのほっとしたような顔が同心円の向うに見える。
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ある日突然

2013年10月28日 | 生活・ニュース
 

 「それは不意にやってきた」という書き出しに出会うと、続いて何が出現するのか、何が起きるのか興味がわき読み続けることはある。しかし、止めとけばよかったということもあり、書き出しに惑わされてはいけない、そんなブログを書いてはいけないとも思う。最後まで読んでもらえる内容を書かねば、と心づもりだけはしている。

 ブログをはじめて8年目、いろいろな目線、各界各層の方を訪問てし、うなったり、時には沈んだりしながらも楽しく読んでいる。ところが、昨日はいつも通りの書き方だったのに、突然「閲覧するにはパスワードが必要です」や「閉鎖しました」という画面にいくつか出会った。

 そうするからには何か重大な問題が起きたのだろうが、顔も知らず声も聞いたこともないブロガーさんの変化を知る由もない。ブログの世界ってこんなものなのか、うすうす感じたことはあったが、簡単なお知らせがあってもいいと思うが、そんな余裕すらなかったのだろう。

 台風は日本列島へ近づくにつれ進路図の円が小さくなり、進む方向の正確さが増す。恐怖や心配心は増すが、心づもりはできる。しかし、ある日突然やってくる災いに耐えれるには「備えあれば患えなし」という古くからの諺がある。天災にも人災にも、凡人には難題だが出来ることは備えておこう。
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1年間有難う

2013年10月27日 | 生活・ニュース


 定年退職後は、年の瀬までは2カ月ある今の時期にひとつの年の区切りにしている。いきさつは単純なこと。誕生は10月の下旬、その前日が定年退職日で辞令を受ける。退職までは便利さもあり当然のように会社手帳使った。ある考えから退職後は別スタイルの手帳を使いたいと思っていた。

 退職後に手帳など必要ないかと思いながらも、13年前の退職前に、新手帳を探した。何種類かの気に入りから選んだのが、偶然だが手帳メーカーとしては名のある会社の商品だった。以後、そのシリーズを使い続けている。不要と思った手帳、時には記入忘れも発生しているが、忘備録としても役立っている。

 気に入りの手帳は11月から翌年の3月末までの予定記入が可能で、今から準備しておけば年をまたがる誘いも、ダブらずに受けられる。それほどはないだろうという声も聞こえるが、とにかく便利に使っている。2014年の文字を小さく刻んだ手帳を今朝から使い始めた。13年版は昨年10月28日から、12年版、例年道通りなら11年10月30日のはずだが、11年10月21日に手術入院したため、退院した11月6日「退院」と大きく書いて使い始めている。

 毎日の歩数計の値、晩酌など飲酒した日、起床と就寝時間、起床時室内の温度と湿度など、大して役立つとは思っていないが、長い習慣となっている。当然ながら予定も書き込んである。そしてどこへ行くにも同道する手帳、最後の日の頁に「今年1年ありがとう」と書き残している。本箱の片隅にいつまで積み置かれるかわからぬまま、13年版の手帳に長い休暇を与える。ありがとう。
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遊んで食べよう

2013年10月26日 | 陶芸


 「竹を使って作って遊んで食べよう」という行事にお手伝いのボランティアとして7人の仲間と参加した。場所は山口県由宇青少年自然の家(ふれあいパーク)、市内由宇町の標高540メートルの銭壺山頂上付近にある、家族のふれあいを目指して作られた施設。そこは四季の瀬戸内海を眼下に見下ろせる位置にある。

 参加者は親子連れでおおよそ70人。抱っこされた子どもから小学校高学年生くらいまで。呼びかけでは「竹を使って炊きこみご飯やバームクーヘンを作るよ、その他にも豚汁に銭壺焼きもあるよ、食べた後は竹細工で遊ぼう」。心配した台風27号はコースを変更してくれ、紅葉をの始まった周囲の山もほっとしたようで子どもたちを見守る。

 こうした手伝いは初めて。とっかかるまでは多少の心配をしたものの、始まれば重ねた年齢で何とかなった。親子の共同作業には手も口も手も出さないで眺めていた。スタッフの綿密周到な準備は子どもらを満足させた。特に竹を使ったバームクーヘン作りやソーメン流しでは子どもの歓声が途切れなく続いた。

 満腹の後は竹細工、親子ともに関心が高く時間延長になった。初めてのノコ使いで、竹を切り離した時の子どものうれしそうな顔からは満足感と達成感の二つを得たように見えた。竹トンボが会場を飛び交い、竹笛は鳴るなどにぎやかな会場からは、疲れを知らぬ子どもらの元気をお裾分けしてもらった。竹細工で子どもらが小さくても何か夢を持ってくれたら、そう願いながら帰路のハンドルを握る。
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木舞と土壁

2013年10月25日 | この木


 知人の棟梁が棟上げした新築現場、散歩の途中に立ち寄った。「現場監督をお願いします」という冗談に応える意味でも。屋根瓦は葺かれ、台風や雨の襲来にもまずは一安心。工程の進捗のほどはわからないが、大工作業の音が心地よく聞こえる。

 目を引いたのは木舞(こまい)、これは土壁の骨組みになる。2センチ幅ほどに細く割った竹を柱と柱の間に縦横に並べ格子状に組む。竹はワラや麻の縄などで結わえ動じないようにする。組む作業はすべて手作業、機械化は不可能だろう。窓や扉以外はすべて木舞がつく。

 木舞が完成すると壁土を塗る。初めに荒塗り、格子の四角い空間が塞がれると、明かりが遮られる家の中が少し薄暗くなる。荒塗りの上に重ねて塗るのが中塗り、これは少し丁寧に塗る。最後は仕上げの上塗り、飾り壁土を使う。こうして3度塗りを両面から行う。土壁の厚さは10センチほどになろう。これで家は地震に耐え、外気の寒暖を和らげ、火事に対しては延焼を阻止する。50年近く前に建てた我が家が土壁の家だったことを思い出しながら、木舞を眺めた。

 荒塗りと中塗りの壁土、本当の呼び名は知らないが、赤土と呼んでいた。茶色で湿り気の強い土という記憶が残っている。これに繋ぎとなる短く切ったワラを混ぜ水で練る。粘くて手では練れない、機械力はない時代、若い左官職人が素足でこねまわして壁土に仕上げていた。いい練り具合を覚えるため、足の使い方も教えられながら。

 こうした日本の伝統的な工法による建築が少なくなった。棟梁は、伝統的な日本家屋の建築の好まれない理由のひとつに「工期の長いこと」を上げる。手がけている家の完成は年明けの3月頃という。クロス張りと土壁の違い、住んでみるとよく分る。壁塗り、見ているだけだと単純そうだけど、職人の技が潜んでいる。その塗りの機会に出会えるといいのだが。
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台風対策の策

2013年10月24日 | 自然 季節


 台風26号は伊豆大島に大きな被害を残した。追っかけてくる27号の新たな被害発生に備えて島外避難など対策が講じられている。また、夜を徹しての行方不明者の捜索も続けられている。いづれも報道の映像で知る様子だが、関係者の健康が気になる。

 27号は南大東島付近で東方に方向転換するといわれるが、付近で足踏みしているようで、長時間に渡る暴風圏内でのしのぎはいかばかりかと推し量る。

 市内の各所で、降り始めからの雨量がお昼前には100ミリを超え、大雨警報が発令された。夕方には累加雨量が警戒値を超えたところもある。近くの小学校も台風対策なのか、低学年の子供らがお昼すぎたころから下校を始めた。傘をさしているからだろうか、いつものように元気な下校風景ではなく、道はしを行儀よく並んで歩く。

 我が家の被害防止対策は飛散防止くらい。26号のときの対策を解除していないので、その確認くらいで済む。30ミリを超える降雨になると雨水は道を流れはじめそこは川状態になる。浸水に備える策は難しく特に策なしで、ひたすら小雨になることを待つしかない。

 台風多発の年、10月の発生件数は記録だという。これが温暖化の影響とすれば何とかしなければならない。地球温暖化に伴う海面上昇への対策を取らないと、50年までに日本、中国、韓国、モンゴルの4か国で100万人以上の移住が必要という。日本は最悪の意場合、50年までに湿地面積の28%を失い、沿岸の防災対策に7600億円かかるという試算が出た。

 温暖化が台風増発の因のひとつなら、人にはそれを抑える知恵があるように思える。
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古時計の休眠

2013年10月23日 | 回想


 時計店に入ると正面奥に並んだ壁掛けのゼンマイ時計4個が休眠している。ショウウインドウに並ぶ時計は電気と電池で動作する時計ばかり。中には同じ時間を表示した電波時計がいくつも並ぶ。どんな思いで後輩たちの、時の刻みを見下ろしているのだろうか。

 大きな時計からコッチ、コッチとゆっくり左に右に揺れる金色の振子に合わせて時を刻む心地よい音が店の外まで聞こえていた。その時間をみて、少し早足になったりおしゃべりを続けたりしながら小学校へ通った。今では子どもたちも時計を持っており、時計屋の時計に頼ることはないだろう。

 子どものころ、我が家唯一の柱時計には、ゼンマイを巻く穴が時計の針を止めた左右にあった。左側の穴は右に、右側の穴は左に巻くことを祖父から習った。巻き終わったら、時計がまっすぐになっているか確かめることもそうだった。電池式掛け時計、体裁をかまわなければ斜めでも時を刻むそうだが、試したことはない。

 「時計はいらない、スマホがあるから」と何かの宣伝にあった。携帯やスマホに時刻を表示するのはやはり時計ではないのか、と思いながら、旧式の携帯を開いてみる。確かに時を教えてくれる。でもだ、腕時計を見るほうが簡単で早いのではなかろうか。

 「お待たせしました、電池交換終わりました」と言いながら女店主は作業台横の電波時計で時刻を合わせる。「いつもありがとうございます。800円です」その声に時計世相の思いから今に返る。前回、来店したときは動いていた掛け時計に「また」と言い残した。外は少し冷たいが静かな秋雨が降り続いている。
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米寿祝う母娘展

2013年10月22日 | 町かど


 誕生祝いに決まった形式はなく個々それぞれの祝い方でよい。核家族化に少子化とそれに集える家族もこじんまりとし、集いは難しい。我が家の子や孫は京都に住み、盆暮れに顔を合わすだけ。誕生日も文字と声の祝いで終わる。

 知人の母が米寿に。近くに住むその姉妹が祝いに「母娘手芸展」を行うと聞いた。その準備の様子はブログなどで知っていた。その母娘展を見に行った。母は刺繍、長女はパッチワーク、知人の次女は布絵本、お孫さんも出品されている。

 刺繍は思っていた以上に大きな作品。それなのに、ひと針ひと針は測ったような縫い目になっている。聞くと、織り糸4本おきに針を通すとのこと。その正確なきめ細かさが作品への感動を抱かせるのだろう。作品によっては落ち着きのある立体感も感じる。また、針一本で、同じ布を網目状に見せるなど、工夫も各所にある。

 作品は風景から植物や動物と広いジャンルからなっている。そのいづれもが対象をよく観察され、それぞれの特徴を表現されていると感じた。ただ、1枚の作品の縫い数から、忍耐がなければできないと思った。

 60歳から刺繍をはじめられたという。米寿の記念に「子どもたちが展示の企画をしてくれてうれしい」と感謝の言葉が掲示してあった。刺繍作品は30点余り。精巧なパッチワーク、夢広がる布絵本、母娘の手芸はどれからも温かみを感じさせる作品だ。お母さんの笑顔に喜びがあふれていた。
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